青森県の塔

 最勝院(さいしょういん)五重塔(青森県弘前市銅屋町63)

  日本最北の五重塔(古塔)を持つ真言宗智山派の寺院。総本山は京都 智積院(ちしゃくいん)

最勝院五重塔(重要文化財、江戸時代 寛文7年 1667年、銅板瓦葺、高さ 31.3m)


五層部(中備えは中央間のみ間斗束・四層は三間とも間斗束)

三層部(三間とも下部の広い間斗束をおく)

最勝院は、天文元年(1532年) 弘信上人が堀越城外萩野の地に三宇の伽藍を造営したのに始まる

塔は逆蓮柱(ぎゃくれんばしら)を付した縁をめぐらし、中央間桟唐戸、正面脇間連子窓、他の三面は円窓形盲連子、中備えは蟇股


二層部の中備えは蓑束、軒は二軒繁垂木

三層部、屋根の反りが美しい。組物は三手先組物

相輪(写真 右)は長く堂々としている

塔内部の大日如来像

塔の内部は四天柱、来迎壁、須弥壇を置き大日如来を安置する


二軒繁垂木が美しい

初層の蟇股は十二支の文字が一字づつ入っている

この地は、もともと大円寺があった。大円寺は明治の神仏分離令で移転し旧 大円寺の五重塔を含めた境内地を最勝院が受け継いだ

この五重塔は津軽為信が津軽統一の過程で戦死した死者の供養塔として、大円寺六世京海が弘前三代藩主津軽信義の後援を得て

明暦二年(1656年)に着工したが京海が倒れた為一時中止され、次の住職当海が四代藩主信正の後援を得て寛文七年(1667年)に竣工した

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最勝院本堂

(平成17年4月29日撮影)