酒滴神社(さかたれじんじゃ)石鳥居

 酒滴神社(さかたれじんじゃ)(兵庫県三田市藍本字大丸1057)

  兵庫県下最古の在銘石鳥居で、室町時代初期 応永二年(1395)の銘がある。田園の中に美しく建っている。

酒滴(さかたれ)神社石鳥居(県指定文化財、室町時代前期 応永二年 1395年、流紋岩、高さ 500Cm)

酒滴神社は、JR福知山線 「藍本駅」 の南 約200mに位置し、石鳥居は神社から東側へ約150m、JRの線路を隔てた田園の中に建っている

兵庫県下最古の在銘石鳥居で、室町時代初期 応永二年(1395)の銘が島木の下端に刻まれる。石鳥居は、柱間に比して背が低い古式を示している。

石鳥居 上部

柱間に、上から笠木・島木(一石)、額束、貫(ぬき)

笠木と島木は一石で彫出し、左右と中央で三つに分け、柱の上が継目になる。また、柱は転び(傾斜)を持ち、貫は元禄二年(1689)の後補

島木 下部

刻銘:「応永二(1395)乙亥三月日、願主丸部貞国」

貫(ぬき) 下部

刻銘:「元禄二歳(1689)己巳三月上旬、貫中興」

貫(ぬき)は、江戸時代中期 元禄二年(1689)の後補だが、もとの形を残している

酒滴(さかたれ)神社石鳥居(県指定文化財、室町時代初期 応永二年 1395年)

宝塚市の波豆八幡神社石鳥居(県文、室町前期 応永三十二年)と構えや手法が似ており、波豆の石工により造られたと考えられている。

酒滴神社(さかたれじんじゃ)算法額(市指定文化財、江戸時代後期 文化八年 1811年)

扇形図形の問題回答が二題、額に入れ奉納されている。江戸時代、数学者が難問を解いた時、奉納する習慣があった。

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酒滴神社(さかたれじんじゃ)

悪疫が流行した時、天然の霊窟から垂れ出る酒を発見し、治ったという、酒たれ伝説から名付けられたという

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*JR福知山線 「藍本駅」 下車、南方向へ徒歩 約5分。

(撮影:平成23年9月24日)