延福寺(えんぷくじ)十三重石塔

 延福寺(えんぷくじ)(京都府亀岡市本梅町西加舎 的場12)

  延福寺は、久寿元年(1154)に文覚上人により開創された古刹で、真言宗高野山派に属す。

延福寺(えんぷくじ)十三重石塔(重要文化財、南北朝時代 延文三年 1358年、花崗岩、高さ 約300Cm)

初層軸部、舟形を彫りくぼめ蓮華座上に四方仏を刻む(東面、薬師如来)
延福寺の南に二天門があり、長い石段を登り切ると南西端に立っている 初層軸部、舟形を彫りくぼめ蓮華座上に四方仏を刻む(南面)

初層軸部の四方仏は、東面が薬壺を持ち、薬師如来。南面は錫杖を持つ様に見え、地蔵菩薩か?。

初層・二層 屋根

各層屋根の上部に、低い上層軸部をつくりだす。屋根は、緩やかに反っている

初層軸部、舟形を彫りくぼめ蓮華座上に四方仏を刻む(西面、阿弥陀)
初層軸部、舟形を彫りくぼめ蓮華座上に四方仏を刻む(北面) 屋根の逓減が少ない石塔で、初層軸部の四方仏は穏やかで美しい

初層軸部西面の四方仏は、定印の阿弥陀如来。北面は顕教四仏であれば弥勒だが、両手が上がり転法輪印に見える。釈迦如来か?。

基 礎

基礎の北面に、「願主、西願、延文三(1358)戊戌十月廿五日」の刻銘がある

十三層露盤上に載る相輪は、下から伏鉢・請花・九輪で、九輪は四輪を残し、残り五輪と上部を欠失する。

延福寺(えんぷくじ)十三重石塔(重要文化財、南北朝時代中期)

石柵の中、石積の円形基壇上に立っている。十三重石塔としては、高さ 約3mと小型。

延福寺(えんぷくじ)二連板碑

十三重石塔の後方にある。板碑二基を彫成した二連板碑で、頭部は二つの山形、下に二段の切込をつくり、身部にそれぞれ仏立像を刻む

十三重石塔の近くにあった小石仏(中央は阿弥陀仏)

延福寺(えんぷくじ)笠塔婆

十三重石塔の後方に立つ。塔身上部に舟形を彫りくぼめ四方仏を刻む。笠は一石で、宝珠まで作る。身部が折れ、修理が施されている

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円福寺(えんぷくじ)二天門

寛永年間の再建

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*亀岡市ふるさとバス本梅(ほんめ)下車、徒歩 約5分。本数が少ないため事前の確認が必要。ちなみに私は、金輪寺から歩いた。

(撮影:平成19年6月10日、平成23年4月5日)