延命寺(えんめいじ)(京都府木津川市山城町椿井松尾崎13)
境内に、鎌倉時代後期の石造層塔と五輪塔が立っている。五輪塔は泉橋寺(せんきょうじ)五輪塔(重文)と同形式でよく似た形をしている。
延命寺(えんめいじ)五輪塔 (鎌倉時代後期、花崗岩)
風・空輪、一石からなり空輪は宝珠の形。やや大きい。 | ||
基壇付の五輪塔は、境内の西側端に立っている | 水輪、球形でやや壺型。 |
五輪塔は、ここより約1.5Km南に位置する泉橋寺(せんきょうじ)五輪塔(重文・鎌倉時代後期)と同形式でよく似た形をしている。同時期の作品と思える。
五輪塔 火輪
軒口厚く、両端で反る
五輪塔 地輪
四面とも無地で、梵字・刻銘は刻まれていない
台座・基壇
台座は、大和様式の複弁反花で、ここが大和文化圏であることを示している。基壇は切石。
延命寺(えんめいじ)石造層塔(鎌倉時代後期、花崗岩、現在九層)
初層軸部、二重円光形を彫りくぼめ顕教四仏を半肉彫りする(北面:弥勒) | ||
層塔は、初層軸部に顕教四仏を刻み、相輪を欠失する。現在九層。 | 初層軸部、二重円光形を彫りくぼめ顕教四仏を半肉彫りする(南面:釈迦) |
初層・二層部 屋根
軒口厚く軒反はゆるやか。上部に低い上層屋根の軸部を作り出す。
延命寺(えんめいじ)
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*JR奈良線「上狛駅」下車、北方向へ約800m。
(撮影:平成23年7月9日)