薬王坂(やっこうざか)阿弥陀二尊板碑(京都市左京区静市静原町薬王坂)
鞍馬の薬王坂から静原に抜ける山道の脇、赤松の根に巻かれ立っている板碑で、南北朝時代中期 貞治三年(1364)の銘がある。
薬王坂(やっこうざか)阿弥陀二尊板碑(南北朝時代中期 貞治三年 1364年、花崗岩、高さ 124Cm)
頭部山形、下に二条線、額部は突出する。身部は上方を彫りこみ、蓮華座上に坐す定印阿弥陀如来を二体刻み、下方に三行の銘文を刻む |
板碑 頭部
頭部山形やや高く、先端は尖り、下に二条線。額部は、縦幅狭く突出する
身部上方の阿弥陀坐像二体
身部上方を彫りこみ、蓮華座上に坐す定印阿弥陀如来を二体半肉彫りする
身部下方に「為弘阿弥聖霊」「願主尼蓮性」「貞治三年(1364)八月三日」の刻銘がある |
板碑は、在俗出家夫妻の妻 蓮性が、亡き夫 弘阿弥の菩提を弔うとともに、自身の逆修供養の為、南北朝時代中期 貞治三年(1364)に造立した。
薬王坂(やっこうざか)阿弥陀二尊板碑(南北朝時代中期)
薬王坂から静原に抜ける山道の脇、赤松の根に巻かれ立っている
薬王坂頂上の標識
大原方面へ行くと板碑が立ち、天ケ岳方面へ行くとすぐ経塚がある
経 塚
経塚の先端に立つ石塔で、上部四面に釈迦如来の種子「バク」、下に「経塚」、正面に江戸時代中期「元禄四年(1691)三月十日」の刻銘がある |
鞍馬寺(くらまでら)町石五輪板卒塔婆
鞍馬寺の境内、九十九折坂(つづらおりさか)に100m毎に立つ町石で、五輪塔を板状に作った形をしている。 |
正面の各輪には、上から「キャ・カ・ラ・バ・ア」の発心門(東門)の梵字が刻まれ、下方両脇に江戸時代中期「元禄二己巳年(1689)七月吉祥日」の銘がある
大原の里-1(大原阿弥陀石仏、来迎院三重石塔) 石仏と石塔-目次!
由岐(ゆき)神社拝殿 (重要文化財、安土桃山時代 慶長十五年 1610年再建、入母屋造、桧皮葺)
中央一間を通路とした割拝殿で、舞台造になっている。毎年10月22日に行われる「鞍馬の火祭り」は由岐神社の例祭
*叡山電車「鞍馬(くらま)駅」下車、北東方向へ約200m行った所で、地蔵寺方向へ右折。地蔵寺前に東海自然歩道の標識があり、その道を薬王坂へと進む。薬王坂から静原(大原)方向へ坂道を下ると、赤松の大木の下に立っている。
(撮影:平成23年6月9日)