治田(はった)地蔵十王磨崖仏(大川地蔵磨崖仏)

 治田(はった)地蔵十王磨崖仏〈三重県伊賀市治田(はった)〉

  山添村 大川(おおこ)遺跡の前、名張川と与野川が合流する南面に刻まれた巨大な磨崖仏で、地蔵と十王像が刻まれている。

治田(はった)地蔵十王磨崖仏(大川地蔵磨崖仏)(市指定文化財、室町時代中期、花崗岩、地蔵高さ 約400Cm)

奈良県山添村中峰山(ちゅうむざん)大川(おおこ)遺跡(縄文時代)の前を流れる名張川を隔てた岩壁に巨大な地蔵立像と十王像が刻まれている

中央に頭光を負い、蓮華座上に立つ右手錫杖、左手宝珠の地蔵菩薩、両脇に頭身大の閻魔大王と太山王を配し、近くの岩にも十王の諸像を刻む。

地蔵両脇の十王像

向かって左に閻魔大王、右に太山王を刻んでいる

向かって左下の岩に刻まれた十王像

長谷寺街道になる治田(はった)は橋がなく、すぐ上流に「地蔵の渡し」と呼ばれる船渡しがあり、船の上から拝んだという。

磨崖仏は、三重県伊賀市治田(はった)にあるが、全体を見るのは奈良県山添村中峰山(ちゅうむざん)側からしか見ることができない。

治田(はった)地蔵十王磨崖仏(大川地蔵磨崖仏)(市指定文化財、室町時代中期)

地蔵の足あたりに白い横線が見えるが、下流に高山ダムが作られた為、名張川が増水した時の水位になる。

大川(おおこ)遺跡(縄文時代早期)の公園に再現された竪穴式住居

大川(おおこ)遺跡は、整備されキャンプ場になっている。

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大川(おおこ)遺跡南側、名張川に架かった吊り橋

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*JR・近鉄 天理駅前より三重交通バス 上野産業会館行きに乗車、「五月橋バス停」下車、名張川に沿って東方向へ徒歩 約22分。大川(おおこ)遺跡対岸の岩壁に刻まれている。

(撮影:平成23年8月24日)