真福院(しんぷくいん)宝篋印塔

 真福院(しんぷくいん)(三重県津市美杉町三多気204)

  鎌倉時代後期 正安四年(1302)銘の基礎残欠の上に、同じく正安四年銘の宝篋印塔が安置されている。

真福院(しんぷくいん)宝篋印塔(県指定史跡、鎌倉時代後期 正安四年 1302年、花崗岩、基礎下から笠上まで高さ 65Cm)

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(正面、ウーン:阿閦如来)
県文の弘長供養碑を含む石塔群の左手端に立っている 塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(タラーク:宝生如来)

笠の段型は、下二段、上六段、隅飾は二弧輪郭付で内は無地

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(背面、キリーク:阿弥陀如来)
塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(アク:不空成就如来) 基礎残欠の上に正安四年(1302)銘の宝篋印塔が立っている

基 礎 正 面

上端は二段、側面は四面とも無地

正面に「正安四年(1302)壬寅、正月廿四日、為願阿弥陀仏、等也、願主善阿弥陀仏」の刻銘

基礎(下段) 正 面

上端は二段、側面は四面とも無地

正面に「正安四年(1302)壬寅、正月廿四日、為法界衆生、口也、願主善阿弥陀仏」の刻銘

基礎下段、「正安四年(1302)の刻銘 五輪塔、火輪は両端で反り、水輪はきれいな球形

弘長元年銘自然石塔婆(弘長供養碑)と石塔群(県指定史跡)

  真福寺(しんぷくじ)参道 自然石塔婆

真福院参道の中ほど、右手にある。表面上部を薄く彫りくぼめ、線刻蓮華座上月輪内に胎蔵界大日如来「アン」を薬研彫する

石塔婆 上部

蓮華座上月輪内に胎蔵界大日如来の種子「アン」を薬研彫する

石  標 「表面:左いせみち、裏面:右しきず」の文字を刻む。

真福寺参道前、伊勢本街道になる国道368号線にあった。

 国津神社(くにつじんじゃ)十三重石塔                          石仏と石塔-目次!

三多気(みたけ)の桜 (国指定 名勝)

国道368号線の伊勢本街道から真福院への参道 約1.5Kmに山桜の古木が続く

宝篋印塔紀年順  霊感寺(りょうかんじ)宝篋印塔(鎌倉時代後期)  宝篋印塔-紀年順-目次

*近鉄大阪線 名張駅西口から三交バス 敷津行きに乗車、終点「敷津バス停」下車 徒歩、東方向へ約50分。宝篋印塔は、真福院入口の石鳥居に向かって、右手前に安置されている。

(撮影:平成23年6月23日)