新薬師寺(しんやくしじ)石造 如来立像

 新薬師寺(しんやくしじ)(奈良県奈良市高畑福井町1352)

  新薬師寺の新は、「あたらしい」ではなく「あらたかな」薬師寺という意味という。石造如来立像は、芳山二面石仏(奈良時代後期)と酷似する。

新薬師寺(しんやくしじ)石造 如来立像 (奈良時代後期 、花崗岩、高さ 153Cm 幅 95Cm)

門の左手奥、地蔵十王の横に安置される。不整形自然石の表面を二重円光型に彫りくぼめ、蓮華座に立つ如来像を半肉彫りする

如来 胴部

衲衣を偏袒右肩にまとい、右手は胸前に上げて掌を下に、左手は腹前に掌を上にする。

如来立像は、頭部が小さく肉髻が盛り上がる。衲衣の裳裾は内側にすぼんだ形で、作風が芳山二面石仏(奈良時代後期)に酷似する。

如来 下部

裳裾は内側にすぼみ、蓮華座は、単弁で長い蓮弁を刻む

 新薬師寺(しんやくしじ)阿弥陀石仏

新薬師寺(しんやくしじ)阿弥陀石仏 (鎌倉時代末期、花崗岩、高さ 193Cm 像高 155Cm)

覆屋内中央に、安置されている。舟形光背を負い、蓮華座上に立つ来迎阿弥陀如来を厚肉彫りする。蓮華座の下部が土に埋もれている

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光背の上部が折れ、近くの能登川に落ちていたのを欠部が合致した為つないだという。体部の肉付けは量感があり、衲衣の表現も優れている

 新薬師寺(しんやくしじ)地蔵石仏                              石仏と石塔-目次!

新薬師寺(しんやくしじ)本堂 (国宝、奈良時代、桁行 七間、梁間 五間、入母屋造、本瓦葺)

内部は、本尊の薬師如来坐像(国宝、平安時代初期)と本尊の周りに十二神将立像(十一体国宝、奈良時代)が配されている

 石  仏-紀年順-目次

*JR・近鉄 奈良駅前から奈良交通 市内循環バスに乗車、「高畑町バス停」下車 東方向へ徒歩 約10分。

(撮影:平成23年3月3日)