椿井(つばい)弥勒石仏(奈良県生駒郡平群町椿井)
線刻の如来仏で、住民は「ミロク」と呼び信仰してきた。弥勒とも薬師とも呼ばれる。衲衣の線刻が美しい鎌倉中期の石仏。
椿井(つばい)弥勒石仏(町指定文化財、鎌倉時代中期、花崗岩、高さ 145Cm 像高 57Cm)
二重円光背を彫りくぼめ、蓮華座に立つ弥勒如来を線刻する。顔・胸の部分が摩滅しているのは、民衆が、なでさすって功徳を願った |
頭 部
顔はやや左斜めに向けている。功徳を受けようと、信者が撫でさすった為、磨滅している
像の周囲に十五個の梵字が刻まれている。右手は胸の前に上げ施無畏印、左手は体の左前方にさしだす。蓮華座の蓮弁は反りが強い |
六字名号板碑(室町時代 天文十三年 1544年、花崗岩、高さ117Cm) | 弥勒石仏と六字名号板碑の背面 |
六字名号板碑には、「六斎念仏人衆四十八人夜念仏人・・・」「南無阿弥陀仏」「天文十三年(1544)六月四日各々敬白」の刻銘がある。
*椿井 弥勒石仏へは、近鉄生駒線 「竜田川駅」下車、徒歩10分。
(撮影:平成20年1月13日)