別宮社(べつぐうしゃ)(大分県国東市国見町伊美)
国東塔の代表的名作。在銘塔では、岩戸寺国東塔に次いで古い 正応三年(1290)に造立された。
別宮社(べつぐうしゃ)石造宝塔(国東塔)(県指定文化財、鎌倉時代後期 正応三年 1290年、安山岩、総高 476Cm)
露盤、笠上の露盤は、側面を二区に分かち夫々格狭間を作る | ||
国東塔は、社殿を囲む塀の外、西側に安置されている | 塔身首部、首部は一段で、納入孔が穿たれる |
笠
軒口薄く、四隅で強く反る
相輪は、下の露盤と一石で作られ、伏鉢は複弁、上下の請花は単弁の蓮弁を刻む。九輪の彫りも深く、火焔宝珠も国東型で美しい |
塔 身
中央部がやや膨らんだ円筒形で安定感がある。側面に長い銘文を刻み、首部から軸部にかけて奉籠孔がある
塔身の銘文
銘文は彫りが浅く、かなり磨滅している
「敬白、奉造立塔婆一基、奉安置仏舎利一粒、奉法納如法経三部、右菩提如願方奉宝暦三年、・・・・・・・・・(この間七行)・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、正応三年(1290)庚寅十二月一日、大願主金剛仏子長秀、口口僧浄慶」
銘文から鎌倉時代後期初めの正応三年(1290)に造立され、仏舎利一粒と如法教(法華経)三部を納めた。(銘文中の宝暦三年は、伏見天皇即位三年の意)
反 花 座
基礎上に置かれる反花座は複弁で、この塔を美しく荘厳している
明治の廃仏毀釈で解体され、放置されていたものを、昭和八年(1933)に天沼博士の指導で復元された。二段の基壇とその上の基礎は新補 |
別宮社(べつぐうしゃ)拝殿
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別宮社(べつぐうしゃ)楼門
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*JR日豊本線 宇佐駅前から大分交通バス 伊美行きに乗車、終点「伊美バス停」下車 すぐ。
(撮影:平成23年3月18日)