少林寺(しょうりんじ)金剛界大日種子板碑

 少林寺(しょうりんじ)〈大分県大分市木上(きのうえ)697-1〉

   少林寺は、大友氏の家臣 河村新五郎により鎌倉時代中期 文永年間(1264~1275)に創建されたと伝える。板碑は、本堂裏に穿たれた洞窟に五基安置されている。

少林寺(しょうりんじ)文殊種子板碑(向かって右端)(南北朝時代中期 貞和六年 1350年、安山岩、高さ 134Cm)

頭部山形、下に二条の切込、額部と根部は薄く突出する。身部上方に文殊菩薩の種子「マン」、下方に銘文を刻む。下部で折損する

板碑 頭部

頭部山形、やや傷んでいる。下に二段の切込。額部は、縦に長い。

身部下方の銘文:「右為先妣心阿口口」「回追善所奉造立也「貞和六年(1350)五月廿六日」「口口敬白

身部下方に、願文と南北朝時代 貞和六年(1350)の紀年銘を刻む

身部上方の種子

文殊菩薩の種子「マン」を薬研彫する

三基並んだ板碑は、いずれも南北朝時代中期 貞和六年(1350)の銘があり、判明分では、文殊種子板碑が最も新しい

三基並んだ板碑の種子部

向かって左から、阿弥陀の種子「キリーク」、金剛界大日の種子「バン」、文殊の種子「マン」

 高瀬石窟仏 (たかせせっくつぶつ)                            石仏と石塔-目次!

洞窟に安置されている五基の板碑

内に二基と三基、向かい合って安置されている。文殊は、向かって左側三基の右端

 板碑(いたび)

*JR大分駅前から大分バス 野津原方面行に乗車、「少林寺前バス停」下車、北方向へ 約200m。

(撮影:平成23年3月14日)