天満宮(てんまんぐう)(大阪府池田市畑3-15-8)
鎌倉時代中期 弘安八年(1285)の造立になる大阪府下最古の在銘板碑。近畿地方では珍しい形で、長文の銘文が刻まれている。
天満宮 阿弥陀種子板碑(市指定文化財、鎌倉時代中期 弘安八年 1285年、花崗岩、高さ 170Cm)
頭部山形、下に二条線、身部を内に彫り込み、額部と根部が出張った形。身部上方に阿弥陀如来の種子、その下に六行の銘文を刻む |
板碑 頭部
頭部山形、その下に側面にまで至る二条の切込、額部は縦幅が狭く突出する
身部上方の種子
阿弥陀如来の種子「キリーク」を大きく薬研彫する
身部の銘文(六行) | 銘文(部分):「弘安八年(1285)乙酉四月七日」(左端) |
身部の銘文 (「 」で一行)
身部の銘文:「右造立意趣者、相当祖母第十三年、刻六万」「本卒塔婆、手自書写法華経一部八巻、開」
「結二経、心阿等経、浄土三部経、阿弥陀名号」「等、所奉蔵埋地輪之下也、依孝子之善根、開」
「聖霊之覚夢、余薫所及一切普利、敬白」「弘安八年(1285)乙酉四月七日、大法師行覚、敬白」
(祖母十三回忌の善根として、六万本の卒塔婆を刻み、種々の経文を自ら写経し、板碑の下に埋納した)
根部は、突出する
板碑背面
正面と側面は整形されているが、背面は荒仕上げのまま
天満宮(てんまんぐう)
板碑は、鳥居をくぐり右手側、お稲荷さんの横に立っている。
*阪急宝塚線池田駅より 阪急バスで「西畑バス停」下車、徒歩1分。
(撮影:平成20年6月10日、平成23年5月9日)