浄蓮寺(じょうれんじ)(埼玉県秩父郡東秩父村御堂362)
浄蓮寺 第十一世「日雄」が造立した板碑で、板碑制作の末期にあたる安土桃山時代 天正十九年(1591)の銘がある。
浄蓮寺題目板碑(安土桃山時代 天正十九年 1591年、緑泥片岩、高さ 153Cm 下幅 50Cm)
頭部山形、下に二条線。身部は一重線の輪郭を巻き、正面にひげ文字で「南無妙法蓮華経」の題目、下方に造立趣旨・紀年銘を刻む |
板碑 頭部
頭部山形、下に二条線。身部は一重線の輪郭を巻く。輪郭内最上部の左右に日・月の円形を浅く彫る。
「南無妙法蓮華経」の題目をひげ文字で、その下に「日雄位」、左右に「天正十九年(1591)辛卯、五月二日」の紀年銘を刻む |
身部 下方
中央に「日雄位」、左右に「天正十九年(1591)、辛卯」「五月二日」の紀年銘。
尚、「日雄」は、浄蓮寺第十一代住職。
浄蓮寺阿弥陀一尊種子板碑(鎌倉時代後期 文保元年 1317年、緑泥片岩、高さ 73Cm 下幅 21Cm)
頭部山形、下に二段の切込、身部の輪郭はなく、身部上方に阿弥陀如来の種子「キリーク」を蓮華座上に刻み、下方に紀年銘を刻む。
身部下方の刻銘:「文保元年(1317)、十一月日」
浄蓮寺阿弥陀一尊種子板碑(南北朝時代前期 暦応四年 1341年、緑泥片岩、高さ 63Cm 下幅 24Cm)
頭部山形、下に二段の切込、身部は一重線の輪郭を巻く。身部上方に阿弥陀如来の種子「キリーク」を蓮華座上に刻み、下方に紀年銘を刻む。
身部下方の刻銘:「暦応二二(四)年(1341)、七月日」
祖師堂背後の墓地
題目板碑二基は向かって左側の二列目に、七基連刻板碑と阿弥陀種子板碑二基は右手側の列に安置されている。
*東武東上線 JR八高線 小川町駅前からイーグルバス 白石車庫前行きに乗車、「学校入口バス停」下車、西方向へ徒歩 約3分。板碑は、祖師堂背後の墓地に立っている。
(撮影:平成24年4月21日)