慈光寺（じこうじ）元亨四年銘阿弥陀種子板碑

　慈光寺（じこうじ）（埼玉県比企郡ときがわ町西平386）

　板碑は、僧明全の逆修供養のため、鎌倉時代後期の元亨四年（1324）二月に造立された。

慈光寺阿弥陀一尊種子板碑（県指定文化財、鎌倉時代後期元亨四年 1324年、緑泥片岩、高さ 255Cm 下幅 65Cｍ）


頭部山形、下に二段の切込。身部は、上方に阿弥陀の種子「キリーク」、下方中央に紀年銘と「僧明全逆修」、左右に光明真言を刻む

板碑頂部

頭部は鋭利感のある山形、下に二段の切込。身部は二重線の輪郭を巻く。


阿弥陀如来の種子「キリーク」を蓮華座上に薬研彫する		身部下方の刻銘

身部下方の刻銘

中央に「元亨二二（四）年（1324）甲子、二月十五日僧明全逆修」、左右に各一行「光明真言」を梵字で刻む。

「僧明全」の逆修供養のため元亨四年（1324）二月十五日に造立した。


身部、下方中央の刻銘		刻銘：「光明真言」、紀年銘の左右に梵字で刻む

身部下方中央の刻銘：「元亨二二（四）年（1324）甲子、二月十五日僧明全逆修」

光明真言：「ｵﾝ、ｱ、ﾎﾞ、ｷﾞｬ、ﾍﾞｲ、ﾛ、ｼｬ、ﾅ、ﾏ、ｶｰ、ﾎﾞ、ﾀﾞﾗ」　「ﾏ、ﾆ、ﾊﾝ、ﾄﾞﾏ、ｼﾞﾝﾊﾞ、ﾗ、ﾊﾗ、ﾊﾞ、ﾘﾀ、ﾔ、ｳｰﾝ」

向かって右端から2～4番目までの板碑

元亨四年（1324）銘阿弥陀種子板碑は、中央の写真

慈光寺（じこうじ）種子板碑群（県指定文化財）（鎌倉時代中期～室町時代中期、計 9基の板碑が並ぶ）

元亨四年（1324）銘阿弥陀種子板碑は、向かって右から三基目

慈光寺開山塔覆堂

内部に開山塔（木造宝塔・重文）を収める。鑑真の弟子で第一世住職釈道忠の墓に建てたと伝える

＊東武東上線武蔵嵐山駅西口またはJR八高線明覚駅前から「ときがわ町路線バス」に乗車、「せせらぎバスセンター」で乗り継ぎ「慈光寺バス停」下車、バス道を少し下る。又は、「慈光寺入口バス停」下車徒歩約30分。

（撮影：平成20年3月23日、平成24年4月20日）