光厳寺(こうごんじ)「帰依仏」板碑

 光厳寺(こうごんじ)(埼玉県北葛飾郡松伏町大字大川戸2215-1)

  碑面に篆書体(てんしょたい)で「帰依仏(きえぶつ)」と刻む。鎌倉時代、元の国書を持って渡日した名僧「一山一寧(いっさんいちねい)」の書を写したものといわれる。

光厳寺「帰依仏」板碑 (県指定史跡、鎌倉時代後期 正安年間 1299~1302年、緑泥片岩、高さ 186Cm 下幅 58Cm)

本堂に向かって左手、墓地入口に立つ。頭部山形、下に二条線、身部は二重線の輪郭を巻き、碑面中央に「帰依仏」と篆書体で刻む

板碑 頭部

頭部は低い山形、下に二条線、身部は二重線の輪郭を巻く。

仏・法・僧の三方に帰依することを三帰依といい、「帰依仏」は仏に対して自己の心身を投げ出して信奉することをいう。

鎌倉の建長寺、円覚寺、京都の南禅寺などの住職を歴任した元の渡来僧 一山一寧(いっさんいちねい)の書を写したものといわれている。

一山一寧(いっさんいちねい)の書を写した板碑は、他に 源光寺「帰依仏」 板碑(松伏町)や清浄寺「南无仏」 板碑(吉川市)がある。

板碑 下部

板碑は、最下部を欠損する。中央に「正安(1299~1302)の年号、左右に「光明真言」の梵字が一部残っている。

刻銘:「正安(1299~1302) 板碑、側・背面

「帰依仏」、佛の文字

光厳寺(こうごんじ) 板碑収容 覆屋

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光厳寺(こうごんじ)本堂 (曹洞宗)

 板碑(いたび)

*東武スカイツリーライン「せんげん台駅」から茨急バス まつぶし緑の丘公園行きに乗車、終点「まつぶし緑の丘公園バス停」下車 南西方向へ徒歩 約3分。

(撮影:平成24年4月25日)