永厳寺跡(えいがんじあと)石造宝塔

 永厳寺跡(えいがんじあと)石造宝塔(滋賀県湖南市正福寺)

   永厳寺は、昔の正福寺(しょうふくじ)塔頭の一坊で、現在は寺跡が残るのみ。そこに鎌倉時代後期の巨大な石造宝塔が立っている。

永厳寺跡(えいがんじあと)石造宝塔(市指定文化財、鎌倉時代後期、花崗岩、高さ 380Cm)

露盤、笠頂部の露盤は、四面とも輪郭を巻き内に格狭間をつくる
宝塔は、正福寺門前を右手に約100m進んだ永厳寺跡に立つ 首部、高欄(勾欄)部は精巧に、その上に低い首部をつくる

頂部に露盤、四隅に三筋の降棟、軒下に三段の段形を刻出する

塔  身

塔身軸部は、四方に扉型を薄く浮彫にする。背面に「貞観三年(861)」の刻銘があるが後刻。

後補の相輪は下から、背の高い伏鉢、請花、九輪、請花、宝珠。巨大な宝塔で、出会い頭に見たときは、国東塔が立っているのかと思った

基  礎

基礎は二石からなり、四面とも無地。写真で見た時、薄い線状の輪郭がみえる様に思う。

永厳寺跡(えいがんじあと)石造宝塔 背面 塔身背面の刻銘:「貞観三年(861年:平安時代)

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永厳寺跡(えいがんじあと)

小堂が残るのみで、脇に巨大な宝塔が立っている

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*JR草津線 甲西駅北口より湖南市コミュニティバス 菩提寺線・甲西駅ルートに乗車、「東正福寺バス停」下車、北北東方向へ 約150m。分かりやすい行き方は、正福寺の門前を右側に約100m進むと小堂と墓地の間に立っている。

(撮影:平成23年10月19日)