蜂屋 阿弥陀(はちやあみだ)石仏(滋賀県栗東市蜂屋)
西方寺門前の小川を隔てた道路上に安置されている。 鎌倉時代中期 仁治二年(1241)の在銘で、石仏の供養料として田地を寄進した銘文を刻む。
蜂屋(はちや)阿弥陀石仏(市指定文化財、鎌倉時代中期 仁治二年 1241年、花崗岩、高さ 95Cm)
石龕の奥壁を舟形に彫り沈め、蓮華座に立つ説法印の阿弥陀像(像高51.5Cm)を半肉彫りする。像の周囲と背面に大字の刻銘がある |
像周囲の刻銘:「寄進、樫井温田、二条八里二坪二段、三条七里八坪二段、願阿弥陀仏」
背面の刻銘:「仁治二年(1241)十一月十五日」
願阿弥陀仏が鎌倉時代中期 仁治二年(1241)に造立した石仏で、合わせて樫井温田の田地(二条八里二坪二段と三条七里八坪二段)を供養田料として寄進した。
阿弥陀石仏 下部
蓮華座上に立つ阿弥陀像
石仏の上下、左右に龕を設ける。石仏の風化具合などから、石仏は露仏であったとみられ、後世になって龕が設けられたと思われている |
阿弥陀石仏 側・背面
阿弥陀石仏の背面中央に大字で、「仁治二年(1241)十一月十五日」の紀年銘がある。
石仏の横に建てられている石燈籠に「不動明王」と刻まれ、近世は不動尊として信仰されているという。
阿弥陀石仏は磨崖仏を除くと、滋賀県内の石仏のなかで最も古い鎌倉時代中期 仁治二年(1241)の紀年銘を持つ。 |
西方寺 (さいほうじ)
阿弥陀石仏は、西方寺門前の小川を隔てた道路上に安置されている
*JR草津線「手原駅」下車、北方向へ徒歩 約10分。
(撮影:平成23年10月11日)