延命寺(えんめいじ)板碑群(2)

 延命寺(えんめいじ)(東京都板橋区志村1-21-12)

延命寺 永徳三年銘 阿弥陀三尊種子板碑

 板碑群 後列左側に立つ板碑で、身部に阿弥陀三尊を種子で刻む。南北朝時代後期 永徳三年(1383)の紀年銘がある。

延命寺 阿弥陀三尊種子板碑(区登録文化財、南北朝時代後期 永徳三年 1383年、緑泥片岩)

建長板碑の向って左後に立つ。頭部山形、下に二段の切込、身部は輪郭を巻かず上方に阿弥陀三尊の種子、下方に紀年銘を刻む。

身部上方 蓮華座上に阿弥陀如来の種子「キリーク」、向って右下 に観音菩薩の種子「サ」、左に勢至菩薩の種子「サク」を刻み阿弥陀三尊とする。

主尊の阿弥陀如来は蓮華座がつくが、脇侍の観音・勢至には蓮華座がつず、三尊とも月輪は刻まない。

紀年銘:「永徳三年(1383)  月日」

延命寺 康暦三年銘 種子板碑

 板碑群 前列右側に立つ板碑で、身部の種子は不明、南北朝時代後期 康暦三年(1381)の紀年銘がある。

延命寺(えんめいじ)種子板碑 (区登録文化財、南北朝時代後期 康暦三年 1381年、緑泥片岩)

頭部山形、下に二段の切込、身部は一重線の輪郭を巻く。主尊は「バン」に涅槃点をつけた種子を蓮華座上に、下方に紀年銘を刻む。

紀年銘:「康暦三年(1381)

延命寺 貞和三年銘 阿弥陀種子板碑

 建長板碑から向って左へ二基目。主尊は阿弥陀如来で、下方に宝瓶三茎蓮を刻む。南北朝時代前期 貞和三年(1347)の紀年銘がある。

延命寺 阿弥陀一尊種子板碑(区登録文化財、南北朝時代前期 貞和三年 1347年、緑泥片岩、高さ 58Cm 幅 19Cm)

頭部山形、下に二段の切込、身部は輪郭を巻かず上方に阿弥陀如来の種子「キリーク」、下方中央に宝瓶三茎蓮、左右に紀年銘を刻む。

身部下方の刻銘

中央は、花瓶に三本生けられた蓮華、左右に「貞和三年(1347)、三月 日」の紀年銘を刻む。

延命寺 康永二年銘 阿弥陀三尊種子板碑

 板碑群の後列右側に立つ板碑で、身部に阿弥陀三尊を種子で刻む。南北朝時代前期 康永二年(1343)の紀年銘がある。

延命寺 阿弥陀三尊種子板碑(区登録文化財、南北朝時代前期 康永二年 1343年、緑泥片岩、高さ 42Cm 幅 19Cm)

頭部山形、下に二段の切込、身部は一重線の輪郭を巻き上方に阿弥陀三尊の種子、下方に紀年銘を刻む。

身部上方 蓮華座上に大きく阿弥陀如来の種子「キリーク」、向って右下 に観音菩薩の種子「サ」、左に勢至菩薩の種子「サク」を刻み阿弥陀三尊とする。

主尊の阿弥陀如来は蓮華座がつくが、脇侍の観音・勢至には蓮華座がつず、三尊とも月輪は刻まない。

延命寺(えんめいじ)板碑群

 延命寺(えんめいじ)(東京都板橋区志村1-21-12)

延命寺 板碑群、向って右側 (区登録文化財、鎌倉時代中期~室町時代)

 延命寺(えんめいじ)阿弥陀種子板碑

延命寺 阿弥陀一尊種子板碑 延命寺 阿弥陀一尊種子板碑

 延命寺(えんめいじ)阿弥陀種子板碑

延命寺 阿弥陀三尊種子板碑 延命寺 阿弥陀一尊種子板碑

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延命寺 板碑群 (区登録文化財、鎌倉時代中期~室町時代)

建長四年銘板碑を始めとした十四基の板碑が、区の登録文化財に指定されている。

 板碑(いたび) 

*都営地下鉄三田線 「志村坂上駅」下車 、南西方向へ 徒歩 約5分。

(撮影:平成24年11月14日)