満福寺(まんぷくじ)(栃木県下都賀郡野木町野渡706)
下野の板碑では、二番目に古い鎌倉時代中期 正元元年(1259)の紀年銘を持つ。
満福寺 阿弥陀一尊種子板碑 (町指定文化財、鎌倉時代中期 正元元年 1259年、緑泥片岩、高さ 130Cm 下幅 40Cm)
広い境内、門内左手側に立つ。頭部を損傷、身部は上方に阿弥陀如来の種子を蓮華座上に薬研彫し、下方に紀年銘を刻む |
下野の板碑は、矢板市 明本寺内の寛元二年(1244)銘 阿弥陀一尊種子板碑(県指定文化財、高さ59Cm 幅 20Cm)を最古とし、次いでこの板碑が古い。
板碑 頭部
頭部山形、下の二条線を損傷する。身部は輪郭を巻かず、古式を表す。
身部上方、蓮華座上に阿弥陀の種子「キリーク」を刻む | 身部下方は、中央に三行の刻銘を刻み、最下部に根部をつくる |
身部下方の刻銘
刻銘: 「正元々年(1259)、十月日、孝子等、敬白」
板碑、側・背面 | 刻銘: 「正元々年(1259)十月日」 |
身部最下部
根部は突出する。板碑の高さは基根部を入れると約170Cmになる。
満福寺 本堂
満福寺(まんぷくじ) (曹洞宗)
板碑は、広い境内、本堂に向かって左手側に立っている。
*JR宇都宮線「野木駅」下車、北西方向へ徒歩 約30分。
(撮影:平成24年4月24日)