隠津島神社(おきつしまじんじゃ)三重塔(福島県二本松市木幡字冶家49)
奥羽地方最古の三重塔。「木幡の弁天さん」の名で親しまれている。
隠津島神社三重塔(県指定文化財、室町時代 文明四年 1472年、銅板葺、高さ 約20m)
江戸時代初期 延宝二年 1674年に改築、明治三十五年 1902年大修理
三層部、三手先組物、軒は二軒繁垂木 |
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二層部、三手先組物、擬宝珠高欄を付した縁 |
隠津島神社は木幡(こはた)弁天と称され、その創始は古く平安時代までさかのぼる。その後天正年間(1573〜91)兵火にあって
衰微したといい、木幡山縁起に「天女の尊容一基の宝塔をのこす」とあり、この宝塔が即ち三重塔の前身である。(案内板の説明)
三重塔は高欄のない縁をめぐらし、中央間板唐戸、脇間連子窓、中備えは三間とも蓑束
二層部、擬宝珠高欄を付した縁 |
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初層、三手先組物、手狭の彫刻がおもしろい |
相輪は、宝珠の上に剣がつく、九輪は七個しかない。
塔の内部は来迎柱・厨子があり、安置仏はない
相輪の露盤、覆鉢、請花 |
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初層、高欄のない縁 |
三重塔は延宝二年(1643)、二本松藩主丹羽光重(にわみつしげ)が改築を行い、享保元年(1716)に再び修理を加えた。
明治になって初層を残して付近の倒木により破損したので、大修理を行っている。初層は、総じて和様を基としている。(案内板の説明)
隠津島神社の近くから安達太良山を望む
隠津島神社本殿(市指定文化財、江戸時代 寛政十二年 1800年、流れ造)
(平成18年5月5日撮影)
*JR東北本線 安達駅下車、安達駅前よりバス23分木幡支所下車徒歩約45分。福島駅東口よりのバスもあり。とにかく路線バスで行くには不便な所です。