鶴林寺(かくりんじ)三重塔(加古川市加古川町北在家424)
播磨の法隆寺と呼ばれる天台宗の寺院。新西国三十三ヶ所第二十七番札所
鶴林寺三重塔(県指定文化財、室町時代建立 江戸時代 文政十年 1827年再建に近い大改造、本瓦葺、高さ18m)
三層部(中央のみ間斗束) |
|
二層部(三間とも間斗束をおく) |
鶴林寺は、聖徳太子の命により建立されたと伝えられる。四天王寺聖霊院と名づけられていたが鳥羽天皇の代に勅願寺になり鶴林寺と改められた
塔は、基壇の上に建ち、高欄のない縁をめぐらす。中央間板唐戸、脇間連子窓、中備えは三間とも間斗束をおく
塔、四隅の鬼瓦(三面の鬼瓦より室町時代の建築と推定された) |
|
初層、三手先組物と軒(二軒繁垂木) |
相輪は型の通りで、昭和25年に新しく鋳造されたものが取り付けられた
内部は心柱が二層目で止まり、初層の四天柱内に須弥壇を築く。壇上には本尊大日如来を安置する
初層、本瓦葺屋根 |
|
初層、四隅の風鐸 |
初層の中央間 板唐戸の内面には、文政の修理に際し寄付をした者の名前が墨書または彫刻されている
太子堂(国宝、平安時代 天永三年 1112年、桧皮葺、兵庫県下最古の建築物)
本堂(国宝、室町時代 応永四年 1397年、和様・大仏様・禅宗様の折衷様式の代表作)
*JR加古川駅下車、徒歩約25分。国宝の建造物が2棟、重文の建造物が4棟と伽藍がすこぶる充実している。その他、有名な白鳳時代の金銅聖観音像(像高83Cm、通称 あいたたの観音さま)をはじめとして二百数十点もの宝物を所蔵する。
(平成16年9月4日・平成18年9月24日撮影)