奥山寺(おくさんじ)多宝塔(加西市国正町15)
法道上人により白雉元年(650)に開かれたと伝えられる真言宗の古刹
奥山寺多宝塔(県指定文化財、江戸時代 宝永6年 1709年、本瓦葺、一辺4.7m)
上重、四手先組物 |
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下重、組物は出組、軒は二軒繁垂木 |
奥山寺は、法道上人が白雉元年(650)に開基したと伝えられる真言宗の寺院
塔は擬宝珠高欄を付した縁をめぐらし、中央間桟唐戸、脇間板張りに薄く彫刻の上彩色、中備えは三間とも双つ斗
上重の四手先組物 |
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上重、四手先組物部分 |
塔の棟梁は、地元大工町の神田作左衛門実清と伝えられている
上重、平三斗上回縁、四手先組物(カラフルな塗装が印象的だ)
下重、中備えの二つ斗 |
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下重、組物は出組 |
塔の内部は、四天柱・来迎壁があり、須弥壇に金剛界五仏を安置する
寺を出た近くの田園風景
奥山寺本堂
石段下から本堂(紅葉の名所。紅葉の季節は美しい) |
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仁王門(江戸時代 宝永6年 1709年再建・入母屋造・本瓦葺) |
仁王門(楼門)(市指定文化財)は、同じ市内の酒見寺の楼門と比べ、より地方的な造作になり、時代もやや古い。加西市内でもっとも古いもの
*近くて遠い塔。この塔を撮ろうと思って3年になる。行くルートを考えすぎて、決めきれなかった。結局、中国道の泉バス停で降りて、奥山寺まで歩いた。考えていたより簡単に行けた。大げさに言えば、人生に通じるものがあったかも知れない。結局、行きたいと思う心が強ければ何とかなるのだ。
(平成17年12月17日撮影)