三重県の塔

 開化寺(かいかじ)三重塔(三重県伊賀市小田町1077)

 伊賀市(前、上野市)の近郊にある浄土宗の寺院

開化寺三重塔(国有形文化財、大正四年 1915年、本瓦葺、高さ 約13m)


三層部、軒は二段の板張り、尾垂木には竜首の彫刻

二層部、軒は扇垂木、組物は三手先、中備えは中央間のみ蓑束

明治八年(1875)、同じ浄土宗の称念寺と福寿寺が合併して開化寺となった

塔は基壇上に建ち、高欄のない縁をめぐらす。中央間桟唐戸、脇間連子窓、中備えは中央間のみ蟇股


三層部、二段の板軒で雲型の彫刻を施す

初層、軒は二軒繁垂木、組物は三手先

三重塔はこの寺の近くにあった「浄瑠璃寺」(真言宗の寺院)の塔を明治初年に移築した

その後、明治末に売却し、大正四年(1915)に同型の三重塔を再建した。売却した三重塔は兵庫県宝塚市の長谷川邸に現在もある

三層部、尾垂木の竜首の彫刻


相輪の露盤から竜首がはみ出して刻まれている

初層、三手先組物

門の前から撮った開化寺三重塔(写真:左)。一辺2m、高さ13mの小さい三重塔

塔の内部は、四天柱と来迎壁がある

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開化寺遠景

*近鉄伊賀線 西大手下車、徒歩 約10分

(平成18年9月18日撮影)