朝護孫子寺(ちょうごそんしじ)(信貴山)(奈良県生駒郡平群町信貴山)
信貴山の毘沙門さんで親しまれ、阪神タイガースの虎で さらに親しまれている信貴山真言宗の総本山
朝護孫子寺多宝塔(指定なし、江戸時代後期、本瓦葺、一辺4.17m)
上重、四手先組物、扇垂木 |
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下重、三手先組物、二軒繁垂木 |
朝護孫子寺は、信貴山の名で知られる。開基は聖徳太子。物部氏を討つ為、信貴山上で毘沙門天を感得し勝利を祈願した。
物部守屋を討てたので、推古二年(594)に毘沙門天を祀り、「信ずべき貴ぶべき山」、信貴山と称したのが起源と伝わる。
多宝塔は、擬宝珠高欄を付した縁をめぐらせ、中央間桟唐戸、脇間連子窓、中備えは三間とも蟇股
上重、四手先組物と扇垂木 |
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下重、禅宗様木鼻。柱には粽が施されている |
信貴山を有名にしているのは、12世紀後半の作とされている 国宝 「信貴山縁起」の絵巻で、連続画面構成の醍醐味をいかんなく発揮した作品と言われ、日本絵巻を代表する傑作
多宝塔の内部は、大日如来が安置されている
下重、四隅の風鐸 |
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下重の中備えは美しい鳥の彫刻が施された蟇股 |
戦国時代、松永久秀が山頂に城を築き信貴山城と称したが、織田信長に滅ぼされ寺も焼失するが、その後豊臣秀頼により再建された
奥に見える塔は、昭和46年(1971)に建立された三重塔。手前の相輪が見えるのは本尊が「融通さん」で有名な宝生尊(ほうしょうそん)を祀る如意殿
通称世界一大きい張子の虎。奥に見えるのは本殿
(平成18年5月27日撮影)
*JR関西本線 王寺駅下車、王寺より近鉄生駒線乗車 信貴山下下車、奈良交通バスにて信貴山下車 徒歩15分。阪神タイガースのせいか、若い女性の参拝者が多かった。