東京都の塔

よみうりランド多宝塔

 よみうりランド多宝塔(旧 播磨無量寿院多宝塔)(東京都稲城市矢野口4015-1)

  流転の末に、よみうりランド「聖地公園」に移築された桃山時代初期の多宝塔

よみうりランド多宝塔(指定なし、桃山時代初期、本瓦葺、高さ 約10m 一辺 2.43m)


上重、四手先組物、軒は扇垂木

下重、出組、軒は二軒繁垂木

多宝塔は、兵庫県播磨町の無量寿院にあったものといわれ、流転の末 昭和39年(1964)に、よみうりランドに移された

多宝塔は、擬宝珠高欄を付した縁をめぐらし、中央間板唐戸、脇間板張り、中備えはない


上重、四手先組物

下重、ほとんどが新材。木鼻や肘木の一部に古材をのこす

相輪は型の通り。傷みが激しく心柱の一部がむきだしになっている

平成18年11月21日〜平成19年3月31日まで整備工事に入り、この間は多宝塔が見られない

多宝塔の内部は、四天柱、来迎壁があり、高野山本願寺の本尊であった十一面観音像(重文、鎌倉時代初期)を安置する


上重、本瓦葺屋根には左三つ巴の文様が入っている

上重、四隅の鬼瓦

よみうりランドの所在地は東京都稲城市だが、ほとんどが神奈川県川崎市多摩区にある

多宝塔があるのは、よみうりランドの「聖地公園」で、中心にこの大きなストゥ−パがある

 東京都の塔 本門寺宝塔                               日本の塔-目次

多宝塔の上空は、2台のゴンドラがたえず行きかう

*京王線よみうりランド駅下車、ゴンドラにて5〜10分または小田急線読売ランド前駅下車、バスにて約10分。この塔を撮るために入園した。上空がゴンドラのコースになっており、文化財保護という面では、疑問を感じた。

(平成18年11月3日撮影)