茨城県の塔
願成寺(がんじょうじ)三重塔(茨城県つくばみらい市板橋2370-1)
弘法大師が開いた真言宗の寺院。板橋のお不動さんとして古くから信仰を集める
願成寺三重塔(県指定文化財、江戸時代 安永元年 1772年、銅板瓦葺、高さ 25.1m)
三層部、尾垂木の先に竜頭がつく |
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三層部と同じ。軒は二軒繁垂木、組物は三手先 |
願成寺は平安時代の前期、大同3年(808)に弘法大師により開かれ、大師が刻んだ不動明王を本尊とする
塔は高欄のない縁をめぐらし中央間格子引戸、脇間彫刻付板張り、中備えは省略し全体に彫刻を施す
初層正面、尾垂木には竜頭彫刻を施す |
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初層、二軒繁垂木。風鐸は金色 |
相輪は、水煙が大きなふくれた部分をもち宝珠には火焔がつく
尾垂木の竜頭彫刻はいきいきとして空から竜が駆け下りてくるようだ
全体に彫刻が施され頭貫には菊花の浮彫り彫刻が見られる |
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柱には唐草模様が彫られ、腰長押には牡丹の浮彫り彫刻 |
内部は来迎柱があり須弥壇を設ける
とにかく装飾が多い塔だ。考えられる所すべてに装飾が施してある
願成寺楼門(県指定文化財、江戸時代初期 元禄年間の建立、銅板葺)
願成寺本堂(県指定文化財、室町時代後期、入母屋造)
*JR取手駅よりバスで約40分、不動尊前下車すぐ(本数は1時間に1本くらい)。装飾の多い塔では日本一ではないかと思う。つくばエクスプレスで、みらい平下車、4Km弱
(平成18年3月20日撮影)