富山県の塔

 日石寺(にっせきじ)三重塔(富山県中新川郡上市町大岩163)

  「大岩不動」の名で有名。白山の山岳信仰と修験道が結びついて刻まれた不動明王の石仏は日本を代表する石仏

日石寺三重塔(町指定文化財・江戸時代後期 弘化二年 1845年・桟瓦葺・高さ 約15m)


三層部、軒は扇垂木。組物は二手先。

二層部、三層部と同じ、中備えは三間とも間斗束

塔は壁も戸もない吹き抜けの未完成。二・三層も同様。内部は四天柱、心柱があるが安置仏は無い

初層部、縁なく吹き抜け、組物は二手先、軒は三層とも扇垂木

まわりに壁がなく中が丸見えであることが、この塔の特徴と上市町の説明板に書いてあった。しかし着飾った塔が見たいものだ


塔、四方の鬼瓦

初層、二手先組物と風鐸。屋根は桟瓦葺

日石寺は真言宗の大本山で、神亀二年(725)に行基が北陸伝道の折一大巨岩を発見し、不動明王ほか四体の尊像を刻んだのが開創であると伝えられている

軒は、三層とも扇垂木を用いる。非常に珍しい


初層、組物(二手先)

初層の瓦が雨にぬれ、なまめかしく輝いていた

この塔は江戸時代末期の弘化二年(1845)に建築された。棟梁は富山市の池上清助という老工匠とのことである

日石寺本堂(昭和四十二年の火災で焼失しその後、新本堂が再建された。奥に不動明王を祀る)

 石川県の塔 妙成寺五重塔                               日本の塔-目次

日石寺山門(町指定文化財・江戸時代中期・桁行三間、梁間二間の入母屋造桟瓦葺)

(平成17年9月25日撮影)

*この日も雨、降りしきる雨の間に撮影をした。日石寺は石仏に興味があった関係で、古くから不動明王の石仏に関心があった。大きく、迫力のある不動明王の紹介が出来ずに残念。