道成寺(どうじょうじ)三重塔(日高郡日高川町鐘巻1738)
道成寺を舞台とした安珍清姫の物語と歌舞伎の「京鹿子娘道成寺」で有名な天台宗の寺院
道成寺三重塔(県指定文化財、江戸時代 宝暦12年 1762年、本瓦葺、高さ 21.82m)
三層部、軒は扇垂木、中備えは三間とも間斗束 |
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二層部、軒は二軒平行繁垂木、中備えは三間とも蟇股 |
道成寺は、奈良時代の大宝元年(701年)紀大臣道成(きのおおおみみちなり)が開創したと伝える
塔は、擬宝珠高欄を付した縁をめぐらし、中央間桟唐戸、脇間連子窓、組物は三手先組物、中備えは三間とも彫刻を施した蟇股
初層の三手先組物、軒は二軒繁垂木 |
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尾垂木の彫刻 |
塔は、桃山時代の手法を踏襲して再建されたという。江戸時代の特色である過剰な装飾が関西では珍しい
三手先尾垂木に竜頭が付きその上に邪鬼が乗る
初層正面の彫刻を施した蟇股 |
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初層、高欄を付した縁 |
初層の擬宝珠(写真:右下)の銘により宝暦(江戸時代中期)中の再興が確認された
塔の内部は四天柱、来迎壁があり須弥壇に大日如来を安置する
本堂(重要文化財・南北朝時代 承平十二年 1357年再建)
本尊は、国宝の千手観音立像
*JR 道成寺駅下車、徒歩 7分。観光客で賑わう。
(平成18年1月28日・平成16年9月11日撮影)