観照寺(かんしょうじ)(群馬県佐波郡玉村町上之手1282)
群馬県内の成形板碑としては早期のもので、鎌倉時代中期 弘長二年(1262)の紀年銘がある。
観照寺 阿弥陀一尊種子板碑(町指定文化財、鎌倉時代中期 弘長二年 1262年、緑泥片岩、高さ 128Cm 幅 40Cm)
境内に三基立つ、中央の板碑。身部は二重線の輪郭を巻き、上方に阿弥陀の種子を蓮華座上に薬研彫し、下方に紀年銘と偈(げ)を刻む |
板碑 頭部
頭部山形、下に二段の切込、身部は二重線の輪郭を巻く
身部上方、阿弥陀如来の種子「キリーク」を薬研彫する。板碑は昭和37~38年に当地の東側、上飯島で土地改良工事中に出土した |
群馬県における緑泥片岩の成形板碑としては早期のもので、弘長二年(1262)の紀年銘があり、武蔵型板碑の典型的な形状をしている。
身部下方の刻銘
身部下方中央に「弘長二年(1262)壬戌七月日」、左右に「十方三世仏 一切諸菩薩」、「八万諸正教 皆是阿弥陀」の偈(げ)を刻む
偈(げ):「十方三世仏(じっぽうさんぜぶつ)、一切諸菩薩(いっさいしょぼさつ)」「八万諸聖教(はちまんしょしょうぎょう)、皆是阿弥陀(かいぜあみだ)」
[ 十方三世の御仏、一切の諸菩薩、八万の諸聖教は、みなこれ阿弥陀 也 ]
観照寺の板碑三基
向かって右が弘安七年(1284)銘、左が文和二年(1353)銘 阿弥陀三尊種子板碑で、中央が弘長二年銘の阿弥陀一尊種子板碑
観照寺(かんしょうじ)阿弥陀三尊種子板碑 石仏と石塔-目次!
観照寺(かんしょうじ)(真言宗豊山派)
*JR高崎線 新町駅前から永井運輸バス 前橋方面行に乗車、「玉村町役場入口バス停」下車、南方向へ徒歩 約5分。またはJR高崎駅前から群馬中央バス 県立女子大学行きに乗車、玉村町役場南バス停」下車、南方向へ 約5分。
(撮影:平成23年11月1日)