宗本寺(そうほんじ)(群馬県吾妻郡中之条町下沢渡494)
宝篋印塔は隣の康永三年銘と同じ二重形式で、基礎側面に南北朝時代前期 康永四年(1345)の紀年銘がある。
宗本寺二重宝篋印塔(小)(県指定文化財、南北朝時代前期 康永四年 1345年、安山岩、高さ 175Cm)
二層目軸部、輪郭を巻き胎蔵界四仏の種子を刻む (正面、アー:開敷華王) | ||
覆屋の中、康永三年銘(大)の向かって右側に安置されている | 二層目軸部、輪郭を巻き胎蔵界四仏の種子を刻む (背面、アク:天鼓雷音) |
二層目 笠
笠の段型は、下二段、上四段、四段目は露盤とする。隅飾は三弧輪郭付で、裾に蕨手をつけ、内部に大小二個の月輪を陽刻する。
二層目軸部、輪郭を巻き胎蔵界四仏の種子を刻む (南面、ア:宝幢如来) | ||
初層軸部、基礎上に低く作り出され、四面とも無地 | 二層軸部、輪郭を巻き胎蔵界四仏の種子を刻む (北面、アン:無量寿) |
初層 笠
方形の高欄(勾欄)で、中央に階段を設け、下に二段の段型を刻出する。
相輪は後補で、下から伏鉢、請花、九輪、請花、宝珠。九輪は薄く、伏鉢の背が高い。本体に比しやや短く、バランスを欠いている |
基礎 正面
基礎上端は二段、側面は二区に分け、内に紀年銘と造立者名を刻む
基礎正面の銘文:「康永二二(四)年(1345)乙酉卯月十九日、大檀那沙弥道善敬白」
二層目笠の隅飾りは、蕨手を配した三弧輪郭付で、内に月輪を陽刻する。この隅飾りは、一個残すのみで、初層の高欄も傷みが激しい |
基礎 南面
正面を除く三面は、側面二区で、内に格狭間をつくる
金蔵寺墓地(こんぞうじぼち)二重宝篋印塔 石仏と石塔-目次!
二重宝篋印塔 二基
二基並んで覆屋に安置されている。向かって左が、康永三年(1344)銘。右が、康永四年(1345)銘 宝篋印塔
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*JR吾妻線 中之条駅前から関越交通バス 四万温泉行きに乗車、「沢田農協バス停」下車、北東方向へ徒歩 約8分。
(撮影:平成23年10月31日)