米一丸(よねいちまる)地蔵堂(福岡県福岡市東区箱崎6丁目)
自然石の前面に阿弥陀三尊の種子を刻んだ石塔婆で、沙弥法道の墓碑として造立された。板碑群中最も古い嘉暦元年(1326)の紀年銘がある。
阿弥陀三尊種子自然石塔婆 (県指定文化財、鎌倉時代末期 嘉暦元年 1326年、砂岩、高さ 89Cm)
沙弥法道の墓碑として造立された石塔婆で、板碑群中最古銘。 | 刻銘:「嘉暦元年(1326)、丙刁(寅)、八月十五日」 |
自然石の前面、上部の大きな月輪内に阿弥陀如来の種子「キリーク」、右下の月輪内に観音菩薩の種子「サ」、左下に勢至菩薩の種子「サク」を刻み阿弥陀三尊とする。
石塔婆 下部
下部に四行の刻銘がある。刻銘:「生年五十、沙弥法道、嘉暦元年(1326)、丙刁(寅)、八月十五日」
自然石の前面に釈迦三尊の種子を刻んだ石塔婆で、比丘尼正蓮の為に造立された。南北朝時代中期 正中十九年(1364)の南朝紀年銘がある。
釈迦三尊種子自然石塔婆 (県指定文化財、南北朝時代中期 正中十九年 1364年、砂岩、高さ 56Cm)
石塔婆前面、釈迦三尊種子
上部の大きな月輪内に釈迦如来の種子「バク」、右下の月輪内に普賢菩薩の種子「アン」、左下に文殊菩薩の種子「マン」を刻み釈迦三尊とする。
石塔婆 下部
下部に三行の刻銘がある。刻銘:「右造立、比丘尼正蓮、正中十九年(1364)」
米一丸(よねいちまる)地蔵堂 板碑群
阿弥陀種子板碑(室町時代 永享二年 1430年、砂岩、高さ 48Cm) | 種子二連板碑(室町時代、砂岩) |
阿弥陀種子板碑は、室町時代前期 永享二年(1430)の紀年銘があり、頭部山形、下に二条線、額部は浅く突出する(高さ 48Cm 幅 21Cm)。
身部は、上方に阿弥陀如来の種子「キリーク」を月輪内に薬研彫し、下方に「口化禅尼、永享二(1430)二月廿八日」の刻銘がある。
米一丸(よねいちまる)地蔵堂 板碑群(北側群) (県指定文化財、鎌倉時代~室町時代)
米一丸(よねいちまる)地蔵堂 板碑群(県指定文化財、鎌倉時代末期~室町時代)
手前、向かって左端から正平十九年(1364)銘、次いで嘉暦元年(1326)銘 自然石塔婆
*JR鹿児島本線 「箱崎駅」下車、北方向へ 約500m。九州大学東側、箱崎6丁目交差点北東角。
(撮影:平成24年1月29日)