伽耶院(がやいん)多宝塔(三木市志染町大谷410)

  法道上人が大化元年(645年)に創建した寺院。現在は天台宗、修験者の集まる寺院として知られる

伽耶院多宝塔(重要文化財、江戸時代初期 正保4年 1647年建立、本瓦葺、一辺4.58m)


上重、四手先組物、軒は扇垂木

下重、二手先組物、軒は二軒繁垂木

伽耶院は、大化元年(645)法道仙人を開基とし、孝徳天皇の勅願により建立された。天和元年(1681)、後西上皇の勅により伽耶院と改称している。

塔は擬宝珠高欄を付した縁をめぐらし、中央間桟唐戸、脇間連子窓、中備えは中央間彩色の蟇股、脇間撥束


上重の四手先組物と扇垂木

下重、二手先組物

相輪(写真:右)は、昭和60年の修理で新しくなったが、錆が目立つ。

秀吉の三木城攻めの兵火と慶長十四年(1609)の大火により全山焼失。現在の諸堂は、それ以降の建立


初重正面、天女の蟇股

初重、軒の流れが心をくすぐる

塔の内部は四天柱と来迎壁があり須弥壇を設け弥勒菩薩を安置する

三坂明神社(重要文化財、伝・桃山時代末期 慶長15年 1610年建立、三間社流造、こけら葺)

伽耶院は、中世以降、聖護院末の修験寺院として記録にあらわれ、現在も修験者の集まる寺として知られている

 兵庫県の塔 酒見寺多宝塔                         日本の塔-目次

本堂(重要文化財、伝・桃山時代末期 慶長十五年 1610年建立、典型的な密教寺院建築)

*神戸電鉄 緑ヶ丘下車、神姫バスにて約20分 、グリーンピア三木行き乗車 伽耶院口下車。徒歩 約20分。バスは1時間に1本位。重文の建築物が3棟ある。静かな心が落ち着く、いい寺院だ。紅葉の名所でもある。

(平成17年12月30日撮影)