木戸(きど)五輪塔(中村家五輪塔)(兵庫県加東市上三草字木戸169)
五輪塔は、鎌倉時代前期の造立で、箕面市の勝尾寺五輪塔に似た形をしている。また、各輪の四方に四門の梵字を大きく刻んでいる。
木戸(きど)石造五輪塔(中村家五輪塔)(県指定文化財、鎌倉時代前期、流紋岩、高さ 128Cm)
風・空輪、一石からなり、背が高く、空輪が蓮の蕾(つぼみ)形 | ||
三草橋から西北に約100m、低いブロックに囲まれて安置されている | 水輪、上部を破損、球形のカーブが美しく、上下の接触部が広い |
火 輪
屋根の勾配・軒反は、ともに緩く古調を示す。
五輪塔は、各輪の四方に五輪塔四門の梵字を大きく薬研彫し、古調をしめす。堂々とした風格があり、箕面市の勝尾寺五輪塔に似た形 |
五輪塔 四門の梵字、上(空輪)から下(地輪)へ
キャ・カ・ラ・バ・ア (東方、発心門) キャー・カー・ラー・バー・アー (南方、修行門)
ケン・カン・ラン・バン・アン (西方、菩提門) キャク・カク・ラク・バク・アク (北方、涅槃門)
地 輪 正 面
地輪は低く、正面は梵字「ア」を刻む。地輪の梵字は、正面 「ア」から右回りに
「ア(宝幢)」・「アー(開敷華王)」・「アン(無量寿)」・「アク(天鼓雷音)」で、胎蔵界四仏の種子が刻まれている
地輪背面、梵字「アン」を薬研彫する | 地輪東面、梵字「アク」を薬研彫する |
地輪 西面
梵字「アー」を薬研彫する
木戸(きど)石造五輪塔(中村家五輪塔)(県指定文化財、鎌倉時代前期)
中村家先祖の塔と伝えられ、二重の基壇上に据えられる。石材は、地元の竜山石(流紋岩)を使用する。
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*中国ハイウェイバス「社バス停」下車、北北西に徒歩 約30分。神姫バス「三草保育園前バス停」下車、南方向へ 約40m。三草橋の北西 約100m。
(撮影:平成23年8月6日)