府中(ふちゅう)石造宝塔(鹿児島県霧島市国分府中町11-3)
かってこの付近に大隅国府があったといわれ、この宝塔も国府役人に関係し、鎌倉時代初期 税所(さいしょ)氏のものといわれている。
府中(ふちゅう)石造宝塔(市指定文化財、鎌倉時代、凝灰岩、基礎を除く高さ 89Cm)
祓戸神社の東南 約80m、民家の庭に置かれる。基礎・笠を欠失し、相輪の上部も欠損する。塔身は壺型で側面に梵字を刻む。 |
首 部
首部は一段で、やや背が高く、側面は無地で高欄等は刻まれていない。
塔身 東面、胎蔵界大日の種子「ア」を薬研彫する | 塔身 南面、金剛界大日の種子「バン」を薬研彫する |
塔身 西面
中央に阿弥陀の種子「キリーク」、向かって右下に観音の種子「サ」、左下に勢至の種子「サク」を刻み阿弥陀三尊とする。
相輪、装飾の多い九州型で上方を欠く。時代が下がるかも。 | 五輪塔、水輪は肩の張った壺型で、逆に置かれていると思われる |
祓戸神社(はらえどじんじゃ)
祓戸神社の社号は明治五年以降で、以前は守公神宮と呼ばれた。かって大隅国府があった場所といわれている。
*JR日豊本線 「国分駅」下車、北西方向へ 約350m。祓戸神社より南東方向へ 約80m。民家の庭に置かれている。
(撮影:平成24年1月24日)