常寂光寺(京都市右京区嵯峨小倉山小倉町3)

  嵯峨野の静かな風景の中にひっそりと建つ日蓮宗の寺院

常寂光寺多宝塔(重要文化財、江戸時代初期 元和6年 1620年建立、桧皮葺、高さ12.27m)


上重、四手先組物

亀腹と下重の桧皮葺屋根

常寂光寺の開山は究竟(くきよう)院日禎上人で日蓮宗の寺院

塔は擬宝珠高欄を付した縁をめぐらし、中央間板唐戸、脇間連子窓、中備えは中央間蟇股、脇間蓑束

正面の額は霊元天皇の宸筆で「並尊閣」と書かれている


上重の四手先組物

下重の組物(出組)

下重は円柱で粽(ちまき)が入る。相輪(写真右)は型の通り

多宝塔は比較的二重部分が高い


下重、中備えの蟇股

上重、桧皮葺屋根のカーブがなんとも美しい

多宝塔の内部は来迎柱(後退)、来迎壁、を設け須弥壇に釈迦・多宝如来の二仏を安置する

塔は辻藤兵衛尉直信という京都の町衆が大檀那として寄進した

 京都府の塔  善峯寺(よしみねでら)多宝塔                 日本の塔-目次

紅葉に染まる仁王門(桃山時代の建立)

秋の紅葉時は列をなす人出になるが、普段は静かないいお寺だ

*紅葉を楽しむ人が多いのを予測して開門直後に行ったが、すでに人・人・人。当然、三脚は使用禁止。しかし、紅葉は抜群の美しさ。嵯峨野全体が大都市の繁華街と化していた。

(平成17年11月23日撮影・最上部の写真を除く)