十輪寺(じゅうりんじ)(京都府木津川市山城町平尾西ノ辻23)
笠を欠失するが、塔身下部に鎌倉時代中期 文永十一年(1274)銘がある笠塔婆の古遺品。
十輪寺笠塔婆(鎌倉時代中期 文永十一年 1274年、花崗岩、高さ 145Cm 幅 28.5Cm 厚さ 16.4Cm)
塔身上方を二重光背形に彫りくぼめ、定印阿弥陀坐像を半肉彫りし、その下に阿弥陀如来の種子「キリーク」、下方に紀年銘を刻む |
塔身頂部に枘(ほぞ)があり、もとは笠があったことがうかがえる。阿弥陀の種子「キリーク」は平底彫で刻まれ、制作年代の古さが偲ばれる。
定印阿弥陀如来坐像(塔身 上方) | 塔身下方の刻銘:「文永十一年(1274)八月廿九日」 |
塔身下方、向かって右側に「文永十一年(1274)八月廿九日」を刻む。左側の一行は、磨滅が激しく不明。
庚申信仰の本尊、青面金剛を像ではなく文字で表した最も古いものの一つで、江戸時代初期 寛永元年(1624)の銘がある。
十輪寺(じゅうりんじ)青面金剛板碑(江戸時代前期 寛永元年 1624年、花崗岩、高さ 105Cm 幅 41.5Cm)
板碑 頭部
頭部山形、二条線はなく縁取りをする。内部上方左右に日と半月を薄肉彫りし、中央に金剛界大日如来の種子「バン」を刻む
庚申信仰の本尊、青面金剛を文字で表した最も古いものの一つで、種子の下に「南無青面金剛」と彫る。寛永元年(1624)銘。 |
刻銘:「南無青面金剛、二世安楽、寛永元年(1624)甲子七月日」
十輪寺(じゅうりんじ)地蔵菩薩立像
十輪寺(じゅうりんじ) 地蔵菩薩立像(安土桃山時代 慶長十一年 1606年) |
お顔が愛らしい、桃山時代後期の地蔵菩薩
十輪寺(じゅうりんじ)石仏群
十輪寺本堂の裏手に雰囲気のある石仏群(室町時代)が残っている
十輪寺(じゅうりんじ)(真言宗智山派)
*JR奈良線「棚倉駅」下車、東方向へ徒歩 約7分。
(撮影:平成19年11月11日、平成23年7月9日)