三室戸寺(みむろどじ)三重塔(宇治市莵道滋賀谷21)

  花の寺として有名な本山修験宗の寺院。西国三十三ヶ所の第十番札所としても有名

三室戸寺三重塔(府指定文化財、江戸時代 元禄十七年 1704年、本瓦葺、高さ 16m)


三層のみ稚児棟をもつ

二・三層は三手先組物で軒が低い

三室戸寺は宝亀年間(770〜781)に光仁天皇の命により開かれた。文明十九年(1487)この地に移転した。

塔は兵庫県佐用郡三日月町の高蔵寺のもので三室戸寺に買い取られ明治四十三年(1910)に移建された

塔は基壇上に立つ。擬宝珠高欄を付した縁をめぐらし、中央間桟唐戸、正面のみ脇間花頭窓他は板張り、中備えは省略してある、



二・三層、軒は二軒繁垂木、組物は三手先組物

初層、尾垂木の列

この地は後に光仁・花山・白河の三帝の離宮となったので三室戸寺と改められるようになったという

本瓦葺の瓦は明治の移建時に新しく載せられた。二軒繁垂木の列が美しい


三手先組物

初層、尾垂木

木材の木口(こぐち)は金具が取付けられ切口が見えない

内部は来迎柱が二本あり須弥壇に仏像を安置する

塔の四隅には風鐸がつく

この日(平成17年6月12日)はアジサイが満開

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三室戸寺本堂(江戸時代 文化二年 1805年建立・重層入母屋造)

花の寺三室戸寺、本堂前には蓮が植えられ七月の開花を待つ

(平成17年6月12日撮影)