慈尊寺(じそんじ)廻国供養碑

 慈尊寺(じそんじ)(三重県伊賀市白樫1530)

   慈尊寺入口の石段横に立っている。供養碑は、四国八十八カ所と百観音霊場の廻国信仰を表している。

慈尊寺(じそんじ)廻国供養碑(江戸時代後期 慶応三年 1867年、花崗岩、碑身高 136Cm)

丁重に作られた基壇上に、「丸に違い鷹の羽」の家紋を刻んだ基礎を置き、その上に碑身を載せる。

碑身正面は、下部に四国、西国、秩父、坂東を刻み、上部に一字金輪の種子「ボロン」、その下に大きく「奉供養」と刻み、霊場信仰を表す

四国八十八カ所霊場と百観音霊場 (西国三十三カ所観音霊場、秩父三十四所観音霊場、坂東三十三所観音霊場) の廻国信仰を表している

基礎 西面

「村中 安全」の文字を刻む

碑身 西面 碑身 東面

碑 身

碑身西面は、上に十一面観音の種子「キャ」、その下に「地西国第二十七番」と大きく刻む。慈尊寺は、この地の西国霊場 第二十七番に擬せられる。

碑身東面は、「慶応三(1867)九月吉日、願主、井野玄治」と刻む。

慈尊寺境内の石造物

五重層塔や五輪塔群、小石仏が多数置かれている

地蔵石仏、元亨元年(1321)銘板碑の覆屋に安置されている 五輪塔、大和様式の複弁反花座上に据えられる

五輪塔の地輪は、正面を舟形に彫りくぼめ定印の阿弥陀坐像を刻んでいる。

門前の自然石塔婆 三基

 蓮徳寺(れんとくじ)十三重石塔                          石仏と石塔-目次!

慈尊寺(じそんじ)本堂 (真言宗豊山派)

*伊賀鉄道「上野市駅前」(上野産業会館バス停)から三重交通バス 桃香野口行きに乗車、「白樫バス停」下車 北東方向へ 約250m。バスは本数が少なく、距離はあるが伊賀鉄道「茅町(かやまち)駅」で無料レンタサイクルを借りるのが便利。

(撮影:平成23年4月21日)