仏隆寺(ぶつりゅうじ)石室

 仏隆寺(ぶつりゅうじ)〈奈良県宇陀市榛原区赤埴(あかばね)1684〉

  石室は古墳の内部を地表にあらわした形で、平安時代前期 嘉祥三年(850)に仏隆寺を創建した堅恵(けんね)の廟と伝わる。

仏隆寺(ぶつりゅうじ)石室 (重要文化財、鎌倉時代後期、安山岩、高さ 380Cm 幅 680Cm)

本堂の右手裏に築かれている。平安時代初期、仏隆寺を創建した堅恵(けんね)の廟と伝わる。古墳に似て、羨道・玄室を設け五輪塔を安置する

仏隆寺(ぶつりゅうじ)石室 正面

入口両側に袖石垣をつくり、屋根は自然石を積んで宝形造とする

高さ2m、幅72Cm、奥行き5.2mの羨道をつくり、奥に玄室を設けて五輪塔を安置する。五輪塔は、高さ98Cmの安山岩製で鎌倉時代末期の作品

堅恵(けんね)の廟と伝わるため、平安時代前期の築造とされていたが、五輪塔が鎌倉時代末期のもので、石室もその頃に造立されたと考えられている

宝形造の屋根

屋根の頂部

もとは請花・宝珠が置かれていた思われるが、今は後補の石が置かれている

 仏隆寺(ぶつりゅうじ)十三重石塔                         石仏と石塔-目次!

仏隆寺(ぶつりゅうじ) 本堂 (真言宗 室生寺派)

*近鉄大阪線 榛原駅前から奈良交通バス 上内牧・曽爾村役場前行きに乗車、「高井バス停駅」下車 東方向へ徒歩 約25分。

(撮影:平成23年8月29日)