新潟県の塔

 妙宣寺(みょうせんじ)五重塔(新潟県佐渡市阿仏坊29)

  日蓮が佐渡に流されてきた時、遠藤為盛(阿仏坊)は妻とともに日蓮に帰依し建立した寺。日蓮宗の由緒ある寺院

妙宣寺五重塔(重要文化財、江戸時代後期 文政八年 1825年、本瓦葺、高さ 24m)


五層部、中備えは中央間のみ蓑束、軒は五層のみ扇垂木

三層部、中備えは中央間のみ蟇股、軒は二軒平行繁垂木

妙宣寺は、日蓮上人旧跡の一つで日得上人(阿仏坊)が弘安元年(1278)にその宅を寺としたのが始まり

塔は高欄のない縁をめぐらし、中央間桟唐戸、脇間格子窓、中備えは三間とも蟇股


屋根は桟瓦葺

初層、三手先組物。軒は二軒繁垂木

塔は地元相川の棟梁、茂左衛門・金蔵父子によって建立された塔で、四天柱と心柱を貫(ぬき)でつなぐ独自の手法も見られる

初層の隅木(すみぎ)下の持送りには竜頭の彫刻が見られる


二層部の蟇股

初層、竜頭の彫刻(茂左衛門の作)

妙宣寺五重塔は日光の東照宮五重塔を模したと言われ、30年の年月をかけて完成した

妙宣寺庫裏(くり)近辺

芝が美しく広々としている

妙宣寺本堂(江戸時代 文久三年 1863年再建)

十二間(22m)四面の大堂で佐渡島最大の堂宇

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妙宣寺仁王門(江戸時代 延宝五年 1677年)

妙宣寺では一番古い茅葺(かやぶき)の建造物、朱塗りの跡を残す

*この日は、一日中雨模様。小雨になるのを見計らって撮影した。佐渡バス南線竹田橋下車徒歩15分。撮影後、竹田橋より南線両津方面行きに乗車、畑野十字路下車徒歩約40分で長谷寺に到着。

(平成17年9月23日撮影)