安蘇(あそ)宝篋印塔

 安蘇宝篋印塔(あそほうきょういんとう)(岡山県美作市安蘇)

   鎌倉時代後期 正中二年(1325)の在銘で、近江様式の伝播が知れる貴重な作品。

安蘇(あそ)宝篋印塔(県指定文化財、鎌倉時代後期 正中二年 1325年、花崗岩、高さ 167Cm)

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(正面、アク:不空成就如来)
湯郷温泉の南 約3Km、吉野川の西岸、安蘇集落の北方に立っている 塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(東面、ウーン:阿閦如来)

笠の段型は、下二段、上六段、隅飾は三弧輪郭付で内は無地、直立する

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(背面、タラーク:宝生如来)
塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(西面、キリーク:阿弥陀如来) 完存する貴重な宝篋印塔で、鎌倉時代後期 正中二年(1325)の在銘

基 礎

壇上積式で、上端は二段、側面は四面とも格狭間をつくり内に近江文様の開蓮華を浮彫にする。

相輪は下から伏鉢、請花(複弁)、九輪、請花(単弁)、宝珠。岡山県の在銘宝篋印塔では、熊山宝篋印塔堂応寺宝篋印塔に次いで古い

壇上積式基礎や開蓮華文様が近江の様式で、鎌倉時代後期 正中二年(1325)に、すでに近江の様式が美作地方に伝播していたことが知れる

基 礎

基礎の束、計 四か所に刻銘がある。

刻銘:「右為志者四恩法界平等利益故也、正中二(1325)乙丑二月時正、口口口口性忍敬白

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安蘇(あそ)宝篋印塔(県指定文化財、鎌倉時代後期)

この地は薬師院 堂跡と伝えられ、薮の中に隠れていたのを現在地に移建したという

宝篋印塔紀年順  乗禅寺宝篋印塔(右列、左から三基目)(鎌倉時代後期)  宝篋印塔-紀年順-目次

*JR姫新線 林野駅前から宇野バス 岡山駅前行きに乗車、「樫村バス停」下車 約1Km。「樫村バス停」から、吉野川の橋を渡り 県道362号線を北方向に行く。

(撮影:平成23年7月17日)