宝生寺(ほうしょうじ)(大分県豊後大野市清川町宇田枝1369)
基礎、幢身、中台、笠の平面が円形になる石幢で、室町時代後期の造立と推定されている。尚、宝生寺は紅葉の名所でもある。
宝生寺 石幢 (ほうしょうじ せきどう)(市指定文化財、室町時代後期、凝灰岩)
宝生寺の前にある池の北東角、山裾に立っている | 請花・火焔宝珠、請花は四角で角を丸くおとし、蓮弁を刻む |
笠
笠は平面円形、笠裏は彫下げ、龕部を受ける。頂部に露盤、軒下に垂木型を刻出する
①.龕部の六地蔵 | ②.龕部の六地蔵 | ③.龕部の六地蔵 | ④.龕部の六地蔵 |
龕部(八面)の彫刻
龕 部
龕部は八面で、六面に六地蔵、残る二面に二王を刻む
⑤.龕部の六地蔵 | ⑥.龕部の六地蔵 | ⑦.龕部 | ⑧.龕部 |
龕部(八面)の彫刻
室町時代には民間信仰が盛んになり、六地蔵を彫刻した石幢が多く造立された
中 台
円形で、漏斗型の中台
幢身は円柱で正面に「三界万霊」の文字を刻む。「三界」はすべての世界、「万霊」は肉親の霊、無縁の霊、怨霊などあらゆる人魂を包含する |
三界の万霊を回向するために、石幢を建立したと思われる
基 礎
基礎は二段で円形、下は土に埋もれている。
宝生寺(ほうしょうじ)五輪塔
境内に安置されていた
*JR豊肥本線 豊後清川駅前から大分バス 市民病院行き乗車、「下市バス停」下車、南方向へ 約3Km。宇田枝石幢から、県道688号線に入り約1.5Km。
(撮影:平成23年3月13日)