市辺田(いちべた)八幡神社(大分県豊後大野市三重町赤嶺990)
塔身に金剛界四仏の種子を刻んだ宝塔で、南北朝時代 康永四年(1345)の紀年銘がある。
市辺田八幡神社 石造宝塔(旧 町指定文化財、南北朝時代前期 康永四年 1345年、凝灰岩、高さ 123Cm)
塔身、四面に金剛界四仏の種子を薬研彫する(南西面、ウーン:阿閦如来) | ||
拝殿に向かって右側奥の境内に安置される。頂部の宝珠・請花は後補 | 塔身、四面に金剛界四仏の種子を刻む(北西面、タラーク:宝生如来) |
塔身の金剛界四仏の種子は、通常西面が阿弥陀の種子「キリーク」で、現状は135度時計回りに進んだ位置に据えられている。
笠
軒反は緩やかで、軒下に一段の垂木型、頂部に側面二区で竪連子の露盤を作り出す。
塔身、四面に金剛界四仏の種子を薬研彫する(北東面、キリーク:阿弥陀) | ||
塔身、四面に金剛界四仏の種子を薬研彫する(南東面、アク:不空成就) | 塔身は、肩の張った壺型で頂部に首部、種子「アク」の上に納入孔を作る |
基 礎 正 面
壇上積式の基礎で、側面は二重輪郭内に格狭間をつくる
刻銘:「康永四(1345)乙酉九月 日、願主僧春仲」 | 刻銘:「・・・・・乃至、・・・・利益」 |
塔身の刻銘
市辺田(いちべた)八幡神社 石幢残欠
市辺田(いちべた)八幡神社 六面石幢残欠
笠と龕部を残す。龕部は、六地蔵が刻まれている。
市辺田(いちべた)八幡神社 石幢
石幢 笠 | ||
市辺田八幡神社 石幢 | 石幢 龕部 |
市辺田八幡宮 拝殿
拝殿の向かって右側、奥に石造宝塔が安置されている
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*JR豊肥本線「三重駅」下車、東方向へ 約1Km。
(撮影:平成23年3月12日)