蓮城寺(れんじょうじ)薬師堂 石造宝塔 南塔

 蓮城寺(れんじょうじ)薬師堂(大分県豊後大野市三重町内山521)

   蓮城寺(内山観音)薬師堂の北側に二基並んで立つ南側(向かって左)の宝塔で、北塔とほぼ同時期に造立された。

蓮城寺(れんじょうじ)石造宝塔(県指定文化財、鎌倉時代後期 、凝灰岩、高さ 146Cm)

塔身、四面に四仏の種子を刻む(正面、バイ:薬師如来)
二基並んで立つ、向かって左側(南側)の宝塔で、北塔とほぼ同寸同型 塔身、四面に四仏の種子を刻む (南面、アー)

四仏の種子は、正面から時計回りに薬師如来、胎蔵界大日如来、阿弥陀如来、釈迦如来の種子が刻まれ、顕教四仏とやや異なっている。

( 顕教四仏は、正面から時計回りに薬師如来、釈迦如来、阿弥陀如来、弥勒如来の順になる)

勾配が緩く、軒幅が広い。北塔と同型だが、エッジ(ふち)が尖り新しく感じる

塔身、四面に四仏の種子を刻む(背面、キリーク:阿弥陀如来) 塔身、四面に四仏の種子を刻む(北面、バク:釈迦如来)

塔身は、四仏の種子の間に、扉型を四面陽刻する。

塔身 首部

首部は二段で、下段に高欄、上段に柱を刻んでいる。

北塔にあった塔身の空洞はなく、後に開けられた穴が掘られている 相輪、伏鉢を欠き逆向きに置かれる。九輪の彫りは深い

塔身、北塔にあった空洞はなく、南面と背面に二箇所、納入物を確認するかのごとく横穴が掘られている

基 礎

基礎は薄く、上面に八葉の蓮弁が塔身を取り巻いて薄肉に彫られる

蓮城寺(れんじょうじ)石造宝塔 南塔

南北両塔とも中央色が濃く、豊後色の少ない宝塔

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蓮城寺(れんじょうじ)石造宝塔 二基

向かって左が南塔、右が永仁四年(1296)の造立になる北塔

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*JR豊肥本線 三重駅前から 大分バス 重岡駅行きに乗車、「内山観音バス停」下車、すぐ。石造宝塔は、薬師堂に向かって右側、約20m位の所に二基並んで立っている。

(撮影:平成23年3月13日)