蓮城寺(れんじょうじ)(内山観音)五重石塔

 蓮城寺(れんじょうじ)(内山観音)(大分県豊後大野市三重町内山527)

   蓮城寺(内山観音)本堂の南側に二基の五重石塔が立っている。室町時代の作品と考えられている。

蓮城寺(れんじょうじ)(内山観音)五重石塔(市指定文化財、室町時代、凝灰岩)

初層軸部、四面とも輪郭を巻き内に月輪を陽刻する。
石造宝塔は、本堂に向かって左側(南側)境内に立っている 基礎、上端は薄く二段、側面は輪郭を巻き格狭間を作る

初層軸部の月輪は、内に種子が刻まれておらず、墨書されていたのかも知れない。

初層 屋根

初層は軒下に三重、二層以上は二重の垂木型を刻出する。各層屋根の上部に上層の軸部をつくりだす形式で、軒反は緩やか。

三層目軸部、三区で中央蓮華文様、両側は竪連子
相輪、背が低く径が太い。四輪の上に請花・宝珠。 二層目軸部、三区で中央に格狭間、両側に蓮弁様のものを刻む

相輪下端と露盤上部の大きさが一致し、当初からこの形であったかもしれない。五重石塔に、現在の相輪がしっくり合っている。

 蓮城寺(れんじょうじ)(内山観音)五重石塔(現 四重)

蓮城寺(れんじょうじ)(内山観音)五重石塔(室町時代、凝灰岩、現在 四重)

初層軸部、輪郭を巻き内に月輪を陽刻し金剛界四仏の種子を陰刻する
室町時代の作品で、相輪は伏鉢・請花を残し、上部を欠失する 初層軸部、種子はアク(不空成就)。尚、一段上の種子はキリーク(阿弥陀)

初層 屋根

各層屋根の上部に上層の軸部をつくりだす形式で、軒下に二重の垂木型を刻出する

基 礎

上端は一段、側面は輪郭を彫り、内は墨で文字が書かれている

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蓮城寺(れんじょうじ)境内の五重石塔 二基

五重石塔二基の右端に八面石幢が立っている

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*JR豊肥本線 三重駅前から 大分バス 重岡駅行きに乗車、「内山観音バス停」下車、すぐ。

(撮影:平成23年3月13日)