妙楽寺(みょうらくじ)種子板碑(大分県宇佐市木内236)
寺院の東側奥、石柵の中に安置されている。ほぼ、同寸同型で、銘文は二基連続して刻まれる。南北朝時代前期 貞和二年(1346)の銘がある。
妙楽寺(みょうらくじ)板碑・二基(県指定文化財、南北朝時代前期 貞和二年 1346年、凝灰岩、高さ 137Cm 幅 51Cm)
妙楽寺(みょうらくじ)釈迦種子板碑
二基並んで立つ、向かって左側の板碑。頭部山形、下に二条線、身部上方に釈迦如来の種子「バク」を薬研彫し、下方に銘文を刻む |
板碑 頭部
頭部山形は鋭く尖り、下に二条線。額部(がくぶ)は、面取りをし、突出する
身部は、なだらかな勾配をつけ、根部は突出する | 身部、釈迦如来の種子「バク」と銘文 |
身部 下方の銘文
銘文:「右奉為頼厳」「上人也」「貞和二年(1346)四月」「五日」
妙楽寺(みょうらくじ)阿弥陀種子板碑
二基並んで立つ、向かって右側の板碑。頭部山形、下に二条線、身部上方に阿弥陀如来の種子「キリーク」を薬研彫し、下方に銘文を刻む |
板碑 頭部
頭部山形は頂部を破損する。山形の下に二条線。額部(がくぶ)は、面取りを施し、突出する
身部は、種子「キリーク」の中央で折れ、修理が施されている | 身部、阿弥陀如来の種子「キリーク」と銘文 |
身部 下方の銘文
銘文:「大願主」「沙弥道円」「敬白」
沙弥道円が、頼厳上人の供養の為、南北朝時代前期の貞和二年(1346)に造立した。銘文は、二基連続で刻まれている。
二基の板碑
石柵に囲まれ、覆屋の中に安置されている。覆屋の前にも、小板碑が二基立っている
覆屋の前、向かって左側の板碑 | 右側の板碑(高さ 約80Cm)、身部に釈迦の種子「バク」を刻む |
*妙楽寺は、県道42号線「木内公民館」の東側 約50mの場所にある。
(撮影:平成23年3月15日)