佐田神社(さだじんじゃ)阿弥陀種子板碑

 佐田神社(さだじんじゃ)[大分県宇佐市安心院町(あじむまち)佐田458]

   八十人の時宗 宗徒が、弥陀の四十八願に因んだ 四十八日間の満願を記念して造立したもので、鎌倉時代末期 正慶元年(1332)の銘がある。

佐田神社 阿弥陀種子板碑(中央)(県指定文化財、鎌倉時代末期 正慶元年 1332年、凝灰岩、高さ 109Cm)

四基並んで立つ、左から二基目の板碑。頭部山形、下に二条線、身部上方に阿弥陀の種子「キリーク」を薬研彫し、下方に銘文を刻む

板碑 頭部

頭部山形は破損、下に二条線。額部(がくぶ)は、薄く突出する

身部上方にに阿弥陀如来の種子「キリーク」を大きく薬研彫する 正面下方に四行にわたる銘文が刻まれている

銘文:「右志者天長地久御代円満也」「正慶元年(1332)口口八月十八日」「四十八日時衆八十人各敬白」「願主示阿」

八十人の時宗 宗徒が、弥陀の四十八願に因み、 四十八日間(踊り念仏を行い)その満願を記念して造立した。正慶元年(1332)の在銘。

願主 示阿は、角塔婆(元弘三年:1333年造立)にも願主として名を刻む。

佐田神社 板碑 四基

板碑は、境内に散在していたものを一ヶ所に集めた

佐田神社 阿弥陀三尊種子板碑(左端の板碑、高さ 50Cm) 佐田神社板碑(右から二基目、高さ 113Cm)、刻銘は不明

阿弥陀三尊種子板碑は、阿弥陀種子の所で上部を欠失する。脇侍「サ(観音)」、「サク(勢至)」の下に「南無、右志、五三の刻銘がある

佐田神社 板碑 四基

造立者は、当時この地域を領有していた佐田氏の関係と思われている。

佐田神社 両部鳥居(市指定文化財、江戸時代末期 弘化二年 1845年)

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佐田神社 (さだじんじゃ)本殿 (江戸時代末期改築)

 板碑(いたび)

*佐田神社は、安心院町佐田 佐田小学校の北西 約400m、県道42号線沿いにある。

(撮影:平成23年3月15日)