財前家墓地(ざいぜんけぼち)(大分県杵築市大田小野1609)
財前家墓地(ざいぜんけぼち)宝塔(国東塔)(中央塔)
墓地中央の基壇上に立つ国東塔三基の中央塔で、改修時に基礎下から遺骨が発見されており、墓塔として造立された。
財前家墓地(ざいぜんけぼち)宝塔(国東塔)(県指定史跡、鎌倉末期~南北朝時代初期、安山岩、高さ 250Cm)
基壇上に立つ三基の国東塔の中央塔。墓塔として造立された | 相輪、通常の国東型相輪だが、九輪が六輪となっている |
笠
軒口厚く、軒反は強い。笠上端、露盤の側面は四面とも二区格狭間
笠の表面に、五輪塔四門の梵字 二字を刻む
塔 身
肩の張った壺型で、側面は四面に五輪塔四門の梵字 三字を刻む
五輪塔四門の梵字:「ラン・バン・アン」(菩提門)の三字 | 五輪塔四門の梵字:「ラク・バク・アク」(涅槃門)の三字 |
五輪塔四門の梵字は、五輪塔の地・水・火・風・空の各輪に、東は発心門、南は修行門、西は菩提門、北は涅槃門の梵字を刻んだもの
発心門(東): キャ・カ・ラ・バ・ア 修行門(南): キャー・カー・ラー・バー・アー
菩提門(西): ケン・カン・ラン・バン・アン 涅槃門(北): キャク・カク・ラク・バク・アク
基 礎
基礎上端に反花座、側面は二区で夫々格狭間をつくる
形状は一番高い重文塔と同じ。笠と塔身に五輪塔四門の梵字を刻む。この手法はこの塔のみで大変珍しい。 |
財前家墓地(ざいぜんけぼち)宝塔(国東塔)(東塔)
墓地中央 基壇上に立つ国東塔三基の一番小さい塔で、中央塔と同様、改修時に基礎下から遺骨が発見されている。
財前家墓地宝塔(国東塔)(東塔)(県指定史跡、安山岩、高さ 175Cm)
三基のなかで、一番新しく造立された国東塔で、一番小さく、墓塔として造立された。
財前家墓地(ざいぜんけぼち)(県指定史跡)
基壇上に並び立つ三基の国東塔を中心に、南・北に国東塔群が安置され、最北側に板碑群、南と西側に五輪塔群が配されている。
石造宝塔 紀年順 | 釜ケ迫(かまがさこ)宝塔(国東塔)(南北朝時代前期) | 石造宝塔-紀年順-目次 |
*豊後高田方面からだと走水峠の手前を南へ、一畑トンネルを抜け、少し下ると左側に財前家墓地がある。平成20年11月に田原家五重石塔・ 田原若宮八幡社国東塔を見て、財前家墓地に行く予定だったが、時間がなくて財前家墓地に行けなかった。 田原若宮八幡社からだと、県道31号線を北に進めばよい。
(撮影:平成23年3月17日)