財前家墓地(ざいぜんけぼち)(大分県杵築市大田小野1609)
板碑は、墓地の北側に並んで立っている。種子は彫られているが、銘文は墨書され墨痕が残るものもある。
財前家墓地(ざいぜんけぼち)釈迦三尊種子板碑 (県指定史跡、南北朝時代、安山岩、高さ 163Cm)
頭部は低い山形で先端が尖る。下に二条線、額部と根部は突出する。身部上方に釈迦三尊の種子を薬研彫し、下方は墨書痕を残す |
側面は、頂部から身部・根部に至るまで、緩やかなカーブで湾曲させる
身部上方、釈迦三尊の種子
上に大きく釈迦如来の種子「バク」、向かって右下に普賢菩薩の種子「アン」、左下に文殊菩薩の種子「マン」を薬研彫する。
釈迦如来「バク」の脇侍「アン」・「マン」の梵字上部に空点・荘厳点がなく、「ア」・「マ」になるが通常の釈迦三尊とみられる。
財前家墓地(ざいぜんけぼち)釈迦一尊種子板碑 (県指定史跡、南北朝時代、安山岩、高さ 95Cm)
頭部は低い山形で先端が尖る。下に二条線、額部と根部は突出する。身部上方に釈迦如来の種子を「バク」を薬研彫し、下方は墨痕を残す |
側面は、頂部から身部・根部に至るまで、緩やかなカーブで湾曲させる
身部上方の種子
釈迦如来の種子「バク」を大きく薬研彫する
財前家墓地(ざいぜんけぼち)墨書 胎蔵界大日種子板碑 (県指定史跡、安山岩、高さ 110Cm) |
頭部は低い山形で先端が尖る。下に二条線、額部と根部は突出する。身部上方に胎蔵界大日如来の種子を「ア」、下方に銘文を墨書するが痕跡のみ残る
側面は、頂部から身部・根部に至るまで、緩やかなカーブで湾曲させる
財前家墓地(ざいぜんけぼち)板碑群
財前家墓地(ざいぜんけぼち)
墓地中央、基壇上に立つ三基の国東塔を中心として、北側(向かって右側)に板碑群が立っている
*豊後高田方面からだと走水峠の手前を南へ、一畑トンネルを抜け、少し下ると左側に財前家墓地がある。平成20年11月に田原家五重石塔・ 田原若宮八幡社国東塔を見て、財前家墓地に行く予定だったが、時間がなくて財前家墓地に行けなかった。 田原若宮八幡社からだと、県道31号線を北に進めばよい。
(撮影:平成23年3月17日)