観心寺(かんしんじ)三重塔初層(河内長野市寺元475)

  役の行者によって開かれ、弘法大師により寺号が定められた真言宗の寺院。南朝ゆかりの寺

観心寺(かんしんじ)三重塔初層(重要文化財、室町時代 建立、茅葺、一辺5.3m)


三手先組物

三手先組物部分

観心寺は、大宝元年(701)役の行者により開かれた。平安時代、弘法大師が本尊の如意輪観音を刻み寺号を観心寺と改称した

北面(写真:左)の茅葺屋根は雑草が生えていた

苔が生している西面の茅葺屋根


尾垂木の部分

三手先組物、尾垂木の部分

垂木は竹で作られている(写真:右)

南北朝時代南朝の後村上天皇の行在所となった。また、楠正成とのかかわりの深い寺院で有名

南面の屋根は普通の茅葺で荒れていない(東面も同様)

低い壇上に建つ塔は、高欄のない縁をめぐらす。中央間板唐戸、脇間白壁

三重塔初層は「建掛堂」とも呼ばれ楠正成が湊川で討死したため未完のまま現在に伝わると寺伝ではいう。

しかし今の塔は討死の100年以上後の文明年中(1469〜1486)に再建されたという記録があるという


三重塔初層、頂上の露盤・宝珠

風鐸は尾垂木に固定されている

塔の内部は、薬師如来・宝生如来・釈迦如来・弥勒菩薩を安置する

  金堂(国宝、室町時代初期 、方七間、入母屋造、本瓦葺)本尊は有名な如意輪観音(国宝)

中院(楠正成 8〜15歳までの学問所) 楠正成首塚(湊川で討死後、首級が当寺に送り届けられた)

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後村上天皇檜尾陵

観心寺山門
                  楠正成首塚の五輪塔(写真:左)

*南海電車・近鉄電車「河内長野駅」下車、南海バス乗車「観心寺」下車 徒歩 5分。入山料 大人 300円(AM9:00〜PM16:00)

(平成19年1月13日撮影)